さて女性だけの将棋教室って一体どんな雰囲気なんでしょう? 何だかドキドキする気持ちを抑えつつ、ある日の教室を覗いて見ました。
まずは、全員揃って講義の時間。
大盤を使い、棋戦を再現したり、将棋の定跡を学びます。
「この駒は1000円、この駒は10000円、
ちなみにこの駒は50円程の価値ですから・・・・」
等、分かりやすい解説をしくれるのは藤倉先生。
熊坂先生や許先生も後ろで一生徒として受講。 時々、応援やらツッコミやらが入り、教室の空気は和やかに。 絶妙な掛け合いで、この日は1時間近くあった講義もあっという間です。
この後は指導対局の時間。 レベル別に3つのグループに分かれて 実践を通し将棋を学びます。
[藤倉先生] この日の藤倉先生は2面指し。 プロ棋士を相手に2面で指導対局をしてもらえるのは、 実はとっても贅沢な時間。 とはいっても、考える時間が少ないから早指しになりそう? いえいえ、藤倉先生はその人その人のペースに合わせるのが本当にお上手。 生徒さん自身の頭で考えてもらいたい余地を残しながら、 的確なアドバイスをします。
[熊坂先生] 「お、いい手ですね」「ここは逃げます」「受けますよ」「次の1手はどうでしょう?」 と鮮やかな6面指しの熊坂先生。
「今の手もいいですね。だけど、もうちょっと重い手がほしいですね。攻めの拠点がほしいんです。」 の先生のコメントに、生徒さんも「ええ、その通り。ほしいです。」と一言。 生徒さんの気持ちを読み取り、頭の中を整理してくれます。 「じゃあ、今は1VS1の戦いになってますから、どこか1枚の駒を動かして援軍を送ってみましょう」
[許先生]
「相手の攻めを受けるには、相手の狙いをまず知ること。
とにかく駒を取ろう、ということは考えないほうがいいですよ」
生徒さん一人ひとりの将棋の癖を捉えて、丁寧なアドバイスをしてくれます。
「広いですね。盤面がよく見えてますね。」
とうれしいほめ言葉も、聞こえてきました。
終了の時間がやってきました。この後、講師を囲む生徒の皆さんとの談話会が始まりました。 これは、授業には含まれていませんが、レディースセミナーならではの光景といってもいいでしょう。 参加は自由で人数もその日によってまちまち。 お菓子やお茶を各自持ち寄って、この日は10人ほどの方が集まっていました。
他では聞けない将棋界の裏話も聞けちゃうかも? 話に花を咲かせて、時間が過ぎていきました。
熊坂 学四段
生年月日:1977年5月17日
出身地:宮城県仙台市
師匠:中原誠永世十段
レディースセミナーは、20代、30代、40代の女性の方を中心に参加してもらっています。 お仕事をされている方、主婦の方、初心者の方、前から将棋に興味があった方、 プロ棋士のファンの方等など・・・・様々な人がいらっしゃいます。 まさに将棋でつながっている感じですね。 気さくな和やかな雰囲気で、授業後の談話会はまさにレディースセミナーらしい光景なんですよ。
将棋は勝負の世界ですが、 このスクールでは勝ち負けよりも将棋をすること自体を楽しまれている方が多いみたいですね。 なので、講義などでも、楽しみながら将棋を学べるように心がけています。
他のスクールと比べても、指導が手厚いのがレディースセミナー。 「指導対局」というと、10面指し・11面指しが当たり前のこともありますが、 レディースセミナーでは「2面指し」ということも少なくありません。 前は米長会長や木村一基八段、行方尚史八段、三浦弘行八段、島 朗八段等など、 たくさんの方々に特別サプライズゲストとしてご登場いただきました。(豪華でしょ?) ご興味がある方は、是非レディースセミナーにお越しくださいね!
●私の将棋のルーツは中学生のとき。弟の相手にと、ルールを覚えさせられたのがきっかけです。 その後、すっかり将棋のことを忘れていたのですが、 自分の子供が「子供将棋スクール」に通うようになりました。ただ、しばらくすると 息子の子供将棋スクールの間の待ち時間を、ただ待ってるのが出来なくなって・・・。 息子に「ママも指したら?」と誘われたこともあって、レディースセミナーに入会しました。 通い始めてもう5年ちょっとになりますね。 今は、家で息子からアドバイス・ヒントをもらったりしてますよ。 私は、アマチュア大会に出たりとか勝ち負けにこだわったりする人間ではないので、 楽しみながら、ちょっとずつでも棋力がついていったらいいなと思っています。