2007年12月22日 [土]
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演劇通じ自らも成長 人権フォーラム中高生がけいこ

教育

演劇通じ自らも成長 人権フォーラム中高生がけいこ

大胡さん(中央)演じる主人公が、HIVに感染したことを親友に言えず悩むシーン=那覇市の首里公民館

 県内小学生から一般まで約60人が踊りや歌、演劇を通し差別や偏見のない社会づくりを訴える「人権フォーラム2007」(主催・人権フォーラム実行委員会、HIV人権ネットワーク沖縄、那覇市)が21日、那覇市民会館で開かれる。同フォーラムは9月に初めて開いた東京公演の凱旋(がいせん)公演と位置付けて開催される。主演目のエイズとハンセン病をテーマにした劇「光の扉を開けて」の上演に向け、中高校生約40人が最終げいこに励み、役に入り込むことで自らを成長させている。
 「光の扉を開けて」は、恋人との性交渉でエイズウイルス(HIV)に感染した女子高校生が、HIVに対する周囲の偏見に苦しみ、周りに言えずにいる中、元ハンセン病患者のおばあさんと出会い、勇気づけられていく。
 演じる中高校生らは、開演前に実際にハンセン病療養所を訪れ、ワークショップでハンセン病やHIVへの知識を深めた上で舞台に臨む。HIV人権ネットワーク沖縄理事の平山直孝さんは「この舞台に取り組むことで、いじめなど身近にある差別に気付いたりしながら、一人一人が成長している」と説明する。
 那覇公演で主役を演じる大胡風子さん(石嶺中3年)は「最初はHIVもハンセン病も知らないことが多く恥ずかしかったが、すごく学んだ。差別や偏見は一人がやると、周りに伝染する怖さがある。それを止めるきっかけになればいい」と意気込んだ。
 14日の名護公演で主役を演じ、今回は舞台げいこなどを手伝う玉城歩さん(首里東高校2年)は「舞台に出て正しい知識が身に付いた。HIV感染者が年々増えている沖縄で、一人でも多くの人が正しい知識を得て、差別や偏見をなくす活動を全国に発信していきたい」と語った。
 フォーラムは午後6時半開演で入場無料。ハンセン病やエイズに関する基礎知識の説明もある。

(12/20 16:01)

 

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