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【三重】

カード早くも効果 名張市の子ども相談室

2007年12月21日

名張市が市内の全児童生徒に配ったリーフレットとカード

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 名張市は今年1月に制定した「同市子ども条例」の内容を小中学生に教える啓発用リーフレットと4月から開設した子ども相談室への電話番号を記入したカードを作製、市内の小学生と中学生全員に配った。相談室は開設以来8カ月、児童生徒からの相談が無かったが、カード配布以降1週間で2件の相談があった。

 同条例は、子どもの権利を最大限尊重し、子どもが自らの権利を行使できるよう保障するとともに健全な育成を社会全体で支えるまちづくりに努めるとする目的で、議員提案で制定された。市は、子どもの権利保障のために子育て支援室内に「子どもの権利救済委員会」を設置し、子どもからの相談窓口として総合福祉センターふれあい内家庭児童相談室に子ども相談室を開設。平日の午前8時半から午後5時15分までの間、元教員で臨床発達心理士の資格を持つ女性を子ども相談員として配置した。

 しかし、これまで子どもからいじめや不登校などの相談が無かったことから、児童生徒に相談室の電話番号を記入したカードと内容を記したリーフレットを配ることを決めた。カードは、テレホンカード大で、小学生向けにはひらがなで、中学生向けには漢字で、呼び掛け文と電話番号などを記入している。

 子育て支援室は、先週の13日に市内18小学校、5中学校の全児童約5000人と全生徒約2600人に配布した。この結果、友達からいたずらをされて困っているという相談が2件寄せられ、1件は相談員が電話でアドバイス、1件は学校へ対応するように連絡した。

 子育て支援室では、カード配布の効果とみているが、今後は時間外の電話対応などについても検討している。

 (川合正夫)

 

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