東播磨
市民、企業の責務明記 小野市いじめ防止条例可決
小野市会で20日可決された「いじめ等防止条例」。条例制定の意義や市民らの取り組むべき責務など、主な内容をまとめた。
【前文】いじめを「あらゆる人権侵害の根源」と定義。学校だけでなく、企業、地域社会での虐待なども許さないという姿勢で、市民全体で防止に取り組むことを強調する。
【三条】(基本理念)すべての市民は、何人に対してもいじめをしてはならない、と「いじめ禁止」を明文化。
【五条】(市民の責務)すべての市民は、いじめ防止に向けた活動に積極的に協力する義務を明記。いじめを発見・知った場合、速やかに関係機関に情報を提供する責務を盛り込む。
【七条】(企業の責務)企業はいじめのない職場づくりに努める努力義務を設定。職場内でいじめを把握した場合の対策を求めた。
【八条】(家庭の役割)家族はいじめを正しく認識するとともに、家庭内で意思疎通を図り、お互いを認め合ってよりよい人間関係を築かなければならない、とした。
【九条】(地域社会の役割)地域社会の構成員は、いじめ防止に向けた活動への役割を果たすとともに、関係機関への情報提供に努める責務を規定。
【十一条】(いじめ相談窓口の設置)市はいじめ相談に応じるため相談窓口を設置する。
【十五条】(いじめ等防止市民会議の設置)市長はいじめのない社会づくりを推進するため、いじめ等防止市民会議を設置。同会議は条例に基づく施策や行動計画について意見を述べる役割を担う。
■いじめ撲滅へ市民を挙げて
小野市がいじめ専門の担当課設置を表明してから約一年。五月のいじめ実態調査で小中生の26%が「前の学年でいじめられた」という結果を受け、全国でも異例の条例が制定された。
「今はまだ自殺など重大な状況にはなっていないが、そうなる前に市民ぐるみで対策を進めたい」というのが条例の趣旨だ。教育関係者だけでなく、市民にもいじめの通報義務を求めた点や、職場でのトラブルにもいじめの定義を広げた点はユニークだ。神戸市内の高校でのいじめ自殺のように、学校だけでは解決できない、という認識も理解できる。
もちろん罰則がない条例の制定だけで、いじめがなくなるとは関係者も考えてはいない。いじめの早期発見や対応ができる態勢づくりはこれからが本番。市は市民会議などを立ち上げる。
私自身、小学校に通う子どもがいる一人の親である。いじめ撲滅に何ができるか。市民として考えていきたい。(金井恒幸)
(12/21 11:14)
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