旧清水市で1966年6月に一家4人が殺害された「袴田事件」で、死刑が確定し再審請求中の元プロボクサーの死刑囚(71)の弁護団は17日、最高裁に通算3度目となる特別抗告の理由補充書を提出した。弁護団の小川秀世弁護士らが午前11時半ごろ、関係書類を持ち込んだ。 補充書は裁判で死刑囚の犯行着衣と認定された、いわゆる“5点の衣類”の矛盾点を指摘する内容。繊維業者の協力などで実験を繰り返し「ズボンなどが死刑囚のものでないことを科学的に証明した新証拠」(支援者)という。 小川弁護士は提出前、「これまでの補充書でも十分に主張は尽くされている。裁判所は早急に答えを出してほしい」と話した。 弁護団は年明けにも最高裁に対し、早期に結論を出すよう求める最終意見書を出す見込み。2004年8月の高裁棄却決定から続いた再審請求活動は最終局面を迎える。 |