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原点は、危機感
記者ノート 投稿日時 2007-12-17 (37 ヒット)

 北播の小野 (220床)、 三木 (323床) 両市民病院が統合で合意したという。 両市の人口は、 13万3000人。 両病院の医師の派遣元の神戸大からの提案だったため、 断れば、 医師引きあげが待っていただろう。 市に選択の余地はなかっただろうが、 限られた医療資源を集め 「病院」 というハコでなく、 「医療」 を守る道を選んだ両市の決断は、 間違いでないと確信する。
 大学のやり方は強権的だが、 ある意味で親切とも言える。 「統合しなければ、 医療を失う」 と、 警報を発したからだ。 警報により、 崩壊が現実のものとなり、 「医療がなくなるよりは…」 と、 苦渋の選択を促したと推察する。
 その点、 県立柏原病院の小児科を守る会の活動の原点に似ている。 母親たちは、 小児科医が発した「母子医療がなくなる」 との警報に危機感を募らせ、 医療を守ろうと、 運動を始めた。
 救急医療についても、 同病院からたびたび警報が発令されている。 警報は、 聞こうと意識する人にしか、 聞こえない。 耳を澄まし、 目の前で起こっている現実を直視してほしい。 知り、 危機感を共有する。 共有の輪の広がりなしには、 医療崩壊を止めることはできないのだから。(足立智和)


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