こんな「閣内不一致」なら笑うだけである。UFOは未確認とする政府答弁書に官房長官や防衛相までが反論、話題となってUFOの街・羽咋がマスコミの注目を浴びた 福田首相は「確認していません」と、おとぼけ口調。首相は三年前、小社の政経懇話会で講演したことがある。年金不払いを理由に官房長官を辞し、「謹慎」の時を過ごした直後の金沢入りだった 今だから話そう、と官邸の舞台裏を口にする軽さなどみじんもない講演で、正直、話の中身は記憶にない。が、私も年をとったからね、と切り出し、「そろそろ後進の指導を」と締めくくって笑いを誘ったことは覚えている 昨日今日身に付けた首相の話術ではない。おとぼけ必ずしも悪ではない。懐の深さを示す大人の所作として、時に称賛される。が、本音がさっぱり見えないもどかしさを、相手に抱かせる振る舞いでもある きのう薬害肝炎訴訟の政府和解案が決まった。出てきて頭を下げたのはマスコミ好きの厚労相だった。首相決断がどこまであったのか、さっぱり見えてこない。見えて来ぬ本音が支持率を下げるようでは、しゃれにもならない。
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