原告団・弁護団の意見 「切り捨ては許しません―薬害肝炎の全面解決のために」
平成19年11月7日、大阪高等裁判所は薬害肝炎訴訟の早期解決のため、和解勧告を行いました。この薬害肝炎の全面解決のためには、全員救済、すなわち、血液製剤の種類や投与の時期によって、救済から切り捨てられる被害者を出すことは許されません。
→なぜ、薬害被害の切り捨てが許されないのか?
去る平成19年11月22日、薬害肝炎原告団および弁護団は、緊急抗議集会を大阪において開きました。 そこで、集会での原告団・弁護団の講演を紹介させていただきます。
原告団・弁護団の講演
画像をクリックすると各講演の動画が再生されます。
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- 全国原告代表 山口美智子
私たち薬害肝炎原告団は幾つもの山を越えてきました。 最後の山に一歩踏みだそうとしている原告等の行く手は阻まれています。国は、登山道の階段を取り外そうとし、また企業は隠れて原告等の足を押さえつけ、わずかな原告しか登れないのです。わずかな原告しか登れない登山道を350万人が登り、頂きにたどり着けるはずがありません。 薬害肝炎全面解決のために、一般肝炎対策実現のために、今後も闘っていきます。切り捨ては許しません。
- 大阪原告代表 桑田智子
この訴訟はウイルス性肝炎患者350万人の恒久対策を獲ち取るための闘いであるといいわれ、原告はその代表であると、私も肝に命じて闘ってきました。
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九州原告 小林邦丘
役人や企業は同じ被害を線引きし、一部の被害を切り捨てようとしています。和解を早期に実現することは、肝炎患者の幅広い救済につながることを彼らは理解していません。いや、もしかしたら、わかっているかもしれない。だとしたら、犯罪です。
- 九州原告 福田衣里子
責任をもって350万人のウイルス性肝炎患者救済のための道筋を作ることが、私たち薬害肝炎原告団の役割だと思っています。
- 薬害肝炎大阪弁護団事務局長 弁護士 山西美明
私は、原告のみんなに、いつも、言い続けてきました。「あなた達は自分のためだけに裁判をしているのではありません。裁判もすることのできない多くの肝炎患者の代表選手として裁判しているのです。そのことを常に忘れないでください」と。
- 薬害肝炎九州弁護団 弁護士 徳田靖之
この薬害肝炎訴訟の中で、一人でも切り捨てを許すことは、実は、加害に加害を重ねることだ。
国や製薬会社に一人でも切り捨てをゆるすこと、あるいは、裁判所に一人でも切り捨てを許すような線引きをしようとすることは、犯罪であるということを、私たちは多くの国民の皆さんに訴える。