2006-09-19 Tue 16:21
2005年の冬、ゼーガの制作が進む中、僕はPDさんと監督にひとつのお願いをしました。 ニブロールとコラボで、ゼーガペインのOP映像できないかという提案です。 ニブロールってなんだ?とおもう方、OP、EDのシズノやカミナギちゃんがパーティクル化して無数の鳥になり羽ばたく映像、アレがそうです。 実際ニブロールさんは、リーダーの振付師で舞台演出家、矢内原美邦さんをリーダーとするダンス、映像、服飾などのアート制作企画集団。 DVDタイトルのオフ・ニブロールは、別ユニットでの公演などのときに使う名称のようです。 そしてそのなかで映像担当が高橋啓祐氏。 彼が今回の神OPのCGクリエイターです。 (本編CGはモデリング、レンダリングがDIDさん、2Dのエフェクトが武遊さんとぢゅんいち特技監督がやっています^^) 僕は小劇場系の舞台が好きで、たまにみにいくんですが、 去年の春以降、電車男の舞台やコンテンポラリーダンスに衝撃を受けたのがこのジョイントの発端。 映像と舞台の融合を、演劇や、ダンスの若手集団があちこちで試しているのが、ものすごく驚いた。 次代の表現の可能性です。 そこで夏ごろ、新宿のジュンク堂で舞台の書籍でもあさろうと思い、コーナーで物色してたとき目に留まったのがコノDVD。 パッケージだけで、なにかこう惹かれたんですよ。 内容は説明ももどかしいのですが、そこに日本の最先端のビジュアルイメージを感じました。 シルエットの少女が無数の鳥になり舞台の壁面を飛び交う中、日常的な動作で身体を表現する美邦さんのダンス。 ゼーガで僕が表現したかったレイヤー感、せつなさ、痛みの世界と同じシンパシーを感じたんです。 そこで感じた感動を某SNSで書き込んだところ、たまたまニブロールさんの友人の一人がが目に留めてくれて話が広がり、12月初旬ちょうどゼーガのパイロットフィルムが完成するのをきっかけに、一度僕とPD、美邦さん、高橋さんと会食でもしようという話になったんですよ。 あのときの会談というか、作品作りの話はとてもドキドキでした。 僕らスタッフの目指したものをノートPCでさっとお見せしたらニブロールのお二人もずいぶん面白がってくれて、一瞬で話がまとまったんです。 以後、監督との出会いまでお膳立てして、ぼくのこの面での仕事は終わりですが、最初ED数カットという話がどんどん大きくなっていったのは横でみてて楽しかったです。監督のアイデアと高橋氏のこだわりの完成系が13話のアルティールのパーティクルに結実しているような^^ つくってる途中の数カットをデモでおくってもらってはじめてみた時は身震いしましたよ。 スペシャルエンディングとして1度くらい現実の学校の廃屋や廃墟でプロジェクターを使って散り行くカミナギちゃんとかシズノやりたいなー、とかイメージがどんどんふくらんで相談もしたのですが、さすがに時間と予算の関係でそれはなくなりました。 あ、念のためいうと最終話のエンディングとかいう意味ではなく#13話近辺でやってみたいねー、なんて監督と話してただけですけど^^; |
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2006-09-17 Sun 01:15
日記のわりには思いつきで書いて順番編集したり、文章微調整しているところなのですが、
てはじめにさしさわりのない企画初期の流れとか触れてみますね^ ゼーガは企画開始からゲームとTVになるまで4年かかっています。 当初はまったく違うアイデアでした。 B社さんから、とあるオーダーがきて、お題はファンタジープラスミリタリー。 大昔作ったグッドモーニングアルテアのイメージをいたく気に入っていただいていて、もう1度ああいうのがみたいということでした。 さじ加減は任されたのですが、さてどうしよう。 遠宇宙でやるのもいいのですが、そのまま魔法科学みたいのはちょっとやりたくない時期でした。 というか未来で呪符使ったりとかゲームのほうでもあらかたやり尽くされているので、なにか違う切り口が欲しかったんです。 もちろん、一度ぐらいハード物やりたいなぁ、という思いは昔からあって、サンライズさんでやるなら絶対熱く、好きな原点であるボト○ズやバイファムの今風なの作りたい。そう思っていたんですね。 しかし911以降、ガンダムはともかくとしてハードロボットものがいささか作りづらくなっていたわけです。 当時聞いた話で、いちばんの難関がリアル戦場もの。 ファンが面白いと思っても、放送などでかなり引かれてしまうような状況でした。 ダメだし食らわないでいかにアイデアをまとめるか、ということで四苦八苦しておりました。 そのときふと思いついたのがスリーキングスのような戦場の宝探し。当然中東的なイメージは払拭しますが。 というアイデアをPDに話したところ、面白い、といわれてロボットやらキャラのアイデアに取り掛かりました。 しかしどうやっても既製品、自分の好きだった作品群のイメージを越えられません。ボトムズ、そしてオマージュであるベルゼルガ物語の原点にかえったクセのあるキャラ群を作り、それはそれでかなり好評だったんですが、なにかみえないものが押しとどめました。 そこで、何度目かの会議の席で爆弾発言して自らこのアイデア一切を没にしました。 ゼロに戻して、ロボットのデザインから世界を構築したい、ガンダムがモビルスーツとコロニーであったように、デザインから生み出される世界があるはずだ、と。 すでに飛び飛びで行われていた会議ですが、たぶんみんなショックだったと思います。 当時はすみませんでした。 新しい時代のロボット物はなんだろう。 会議の席で相棒の中原くんがふともらしたアイデア、 ロボットがバリア張って防御するとき、痛いとかバリア自体に表示がでたら面白いんじゃ・・・ そのひとことに僕の頭の中でパズルのピースがはまりました。 透明装甲のロボが敵の光兵器を打ち砕くイメージ。 複合装甲やステルスなど、現行の技術の延長ではガンダムやマクロスを超えられない、そこを飛びぬけたアイデアは、まさしくお題でいただいたファンタジー&ミリタリーでした。 それと同時に生まれたのが、 誰もいない無人の荒野。 ひとの滅び去った世界に、ただ残されたひとの記憶と意志。 それはダイアスパーのように。 コクピットにはダウンロードされ投影された、かつての人の意志の残滓があり、遙か未来の戦場を果てなくさまよう。 そんなはかない光をまとったロボットの物語のイメージ。 ロボが世界観を決める、という自分なりの可能性。 ここからゼーガの物語が始まりました。 |
2006-09-15 Fri 18:56
こんにちは(;´д⊂)
はじめてブログを開設してみましたー。 とりあえず残すところあと2回ということもあり、某PDの了解(ぜひやれw)を得まして、企画当時のお話とか面白いエピソード、イーガンやその他SFネタなお話とかチョコチョコ書いていきます。 ネタバレとかも、ファンの人のイメージ削ぐようなものは触れませんが、なんか小ネタもあるので思いついたら書きますね。 いちおう適度にいろいろ日常のこととかほかのネタも書いていきます〜。 とりあえず#25〜最終回までの話題には触れませんので、楽しみに最後までみてくれるとうれしいです。 |
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