神奈川県警警備部の課長を務める男性警視(51)が、心身の疲れを癒やす「ヒーリングサロン」を装い、客に法外な値段の宗教グッズを売り付けているとされる霊感商法に関与している疑いがあることが19日、県警の調べなどで分かった。
県警はサロンを運営する企業グループの詐欺容疑立件に向けて全容解明を進める。警視の口座にグループ側から定期的に多額の現金が入金されていたのを確認。警視は部下の警察官10人前後を勧誘していたとされ、県警は警視からも詳しく事情を聴く。
警視は警備部の重要ポストを歴任、警察庁警備局にも出向し、9月に現在の課長ポストに就いた。将来の部長候補とされる。事件は神奈川県警の重大な不祥事に発展する可能性がある。
関係者によると、サロンは、占いによる運勢、姓名などの鑑定を目的に2000年に設立された有限会社と企業グループが運営。山梨県内に本部があり、東京都内を中心に数十店舗のサロンを展開している。
県警などによると、警視はグループにいる知人女性が東京都港区のビルの一室に系列のサロンを開設した際、部屋の賃貸借契約の連帯保証人になった。