北朝鮮に核廃棄呼びかけ 韓国次期大統領李氏が会見2007年12月20日12時00分 韓国の次期大統領に決まった李明博(イ・ミョンバク)氏(66)は20日、ソウル市内で記者会見し、北朝鮮に対して「核廃棄が発展の道だ」と繰り返し呼びかけた。米韓同盟を基軸にアジア諸国との外交に前向きに取り組む考えも示した。
李氏は外交方針について「実用主義的外交を考えている」と述べ、「南北関係の最大の懸案は北の核廃棄だ。核廃棄してこそ本格的な南北交流が始まる。核廃棄は体制維持と住民の助けになると説得する」と強調した。「人道問題は避けられない。北も変わらなければならない。過去の政権は北への批判を遠慮してきた」と語った。 一方で「6者協議や米朝協議が成功するよう協力しなければならない」とも主張。「共存を通じた平和の道を進むことが、未来の平和統一を保障する」と語り、盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権が進めてきた北朝鮮との対話路線を基本的に継承する考えを示した。 日本を含むアジア外交については「積極的に繰り広げていく」と明言。「韓米同盟も信頼を基礎に、共同の価値を新しく踏み固める」とした。李氏は20日午後、バーシュボウ駐韓米大使、重家俊範駐韓日本大使と相次いで面会する。日米両国との協調路線を印象づけ、「自主国防」などを掲げた盧政権との差別化を強調する狙いがあるとみられる。 内政では「効率と刷新で政府に対する信頼を高める」とし、公務員数削減などの行政改革を進める方針を示唆した。「企業が安心して投資できる条件をつくる」「地方経済や中小企業などに政権初期から特別な関心を寄せる」とも語った。来年2月25日の大統領就任前にも経済関係者と会い、こうした方針について説明する考えという。 また、与党系の大統合民主新党などに対し、「選挙がどんなに激烈でも、我々はみな韓国の国民だ」と述べ、政治的な和解を呼びかけた。 李氏は記者会見に先立って盧大統領と電話で会談した。大統領が円滑な政権移行への協力を要請したのに対し、李氏は「大統領が国政を最後まで遂行できるように協力する」と応じた。20日朝にはソウルの国立墓地に足を運び、「国民に仕えます」と記帳した。 PR情報この記事の関連情報国際
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