国際市場での小麦の高騰を受けて、農林水産省は、来年4月から政府売り渡し価格を現在よりも20%以上引き上げる検討をしていることを明らかにしました。小麦の売り渡し価格は、今年4月に1.3%、10月に10%値上がりしたばかりですが、それを大幅に上回る再値上げになりそうです。
国内で流通する小麦のほとんどは、政府が海外で買い入れて国内に売り渡しています。しかし、輸入元のオーストラリアの干ばつや投機的な資金の流入などが影響して、去年から値上がりが止まらない状態です。農水省は「国際的な争奪戦になっているが、輸入量を減らすわけにはいかない」として、来年4月の売り渡し価格の改定に合わせて大幅な値上げはやむを得ないとみています。具体的な値上げ幅は、今年6月から来年1月の相場を踏まえて、2月に公表する方針です。