長崎県佐世保市の散弾銃乱射事件で、長崎県警の捜査本部は19日、事件は無差別殺人ではなく、自殺した馬込政義容疑者(37)が、亡くなった水泳インストラクターの倉本舞衣さん(26)を狙って凶行に及んだと断定した。犠牲になった漁具製造業、藤本勇司さん(36)についても馬込容疑者は狙い撃ちしたとみており、2人を殺害した動機について調べ、事件の全容解明を目指す。
これまでの調べで、犠牲者2人のうち最初に殺害されたのは倉本さんで、発砲現場のクラブ事務室には女性3人と子供4人の計7人がいたが、室内では倉本さんだけに銃口を向け4、5発発射していたことが分かった。
現場に居合わせた女性によると、7人は乱射が始まった直後に事務室に逃げ込んだ。これを馬込容疑者が目撃し、鍵を掛けようとした女性らとドア越しに押し合いとなったが、身長約180センチと大柄な馬込容疑者に押し入られた。
侵入した馬込容疑者は、無言で、倉本さんに向け至近距離から1発発射、倒れた倉本さんに1発ずつゆっくりと3、4発発射して立ち去ったという。ほかの6人にけがはなかった。
こうした状況から、県警は馬込容疑者は初めから倉本さん殺害の意図を持っていたと断定した。
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