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韓国にまだミサイル迎撃システムがない理由

 日本が18日、米国に次ぎ海上配備型迎撃ミサイル(SM3)による迎撃実験に成功したことで、韓国が独自に推進しているミサイル防衛(MD)システムも少なからぬ影響を受けることになりそうだ。

 北朝鮮と接する韓国は、北朝鮮のミサイル攻撃を受ける可能性が日本よりも高いが、いまだにミサイル迎撃手段は皆無といっていい状態だ。唯一の手段といえるのが在韓米軍基地に配備されているパトリオットPAC2・3ミサイル64基だが、韓国が自主的に保有しているものではない。その上、韓国は金大中(キム・デジュン)政権以降、政治的・経済的な理由から米国のMDシステムには参加しないことを決めている。中国の反発に対する懸念、反米を主張する一部市民団体の反対、巨額の開発コストなどを考慮した結果だ。

 その代わり、韓国国防部は韓国型ミサイル防衛(KAMD)システムと呼ばれる独自のミサイル防衛網の構築を推進してきた。これは2015年以降の導入を進めているパトリオットPAC3ミサイルと、韓国で独自に開発している韓国型中距離対空ミサイル(M‐SAM)「チョルメⅡ」など、主に地上に配備されたミサイルで構成されている。

 弾道弾早期警報レーダーと「チョルメⅡ」は2012年、PAC3ミサイルと海軍イージス艦搭載迎撃ミサイルは15年以降に導入される予定なので、韓国は12年ごろから部分的にミサイル迎撃能力を、15年以降からは本格的なミサイル防衛システムを持つことになるとみられる。

ユ・ヨンウォン軍事専門記者

朝鮮日報/朝鮮日報JNS
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