いろいろな実験で本来の目的とは違った発見というのが数多くある。 たとえば、クエン酸シルデナフィルはファイザーが本来、狭心症を治療する薬として研究されたが、神経に作用して血管を拡張させ、血流量が増えることによる副作用として勃起不全が改善されたバイアグラや、血圧降下剤として本来は開発されたモノキシジルが副作用として発毛が認められたため、外用剤としての開発に切り替えられたリアップなどが良く知られた代表例であろう。 数ある実験の中で偶然の産物で寿命がもっとも長くなったものがある。 それは、「食物摂取量 を制限した」動物実験である。 最高の状態では、カロリーを制限した食餌を与えた動物は、その種の平均寿命の2倍以上の最高寿命があった。人間の寿命になおすと、80歳で死ぬとして約160年の寿命になったに等しい訳である。 ではなぜ食を制限すると寿命が延びたのであろう? 動物の食餌を制限すると、成長ホルモンの分泌に何が起こるかを調べた実験がある。 通 常、私たちが年をとると、成長ホルモン(HGHとIGF-1)の量は、蛋白質合成とともに減少する。 しかし、ウェイク・フォレスト医科大学のウィリアム・ソンタグ博士ら共同研究者たちは、食餌制限した動物では、老齢ラット程、成長ホルモンの分泌量が増加し、若いラットとまったく同じになることを発見した。 逆に若いラットでは成長ホルモン分泌の増加は見られず逆に低下したそうである。これは若いマウスの場合は成熟を抑えて老化を遅らせる為でないかと考えられる。 成長ホルモンが多いということは、細胞が必要とする新しい蛋白質を作る率が高いということである。 つまり、通常の老齢のラットは蛋白質合成の率が下がるけれども、食餌制限をされた老齢ラットは、心臓での新しい蛋白質が70%増加し、横隔膜では30%増加したそうである。このデータによって判るのは、心肺能力が強化されたということである。 成長ホルモンといえば、小人症の身長を伸ばす治療に使用されることは知られているが、抗老化薬の特効薬であることが徐々に証明されつつあるのである。 現に欧米の金持ちセレブ達が、成長ホルモンの注射をしてる場面をみたことのある人もいると思うが、金に糸目をつけないセレブは定期的に成長ホルモン注射してアンチエイジングしている。 ■成長ホルモンの働き 成長ホルモンは視床下部から分泌されるホルモンであるが、個人差があるけれども加齢とともに著しく減少するホルモンである。 中年太りはまさに成長ホルモン減少の典型であります。 しかし、老齢でも成長ホルモンの注射をすれば、すべてに若返る。 成長ホルモンの注射によって、運動しなくても筋肉が増加し、体脂肪が低下する。さらに性能力が非常に活発になり70才の男性でも30〜40代の性能力が蘇る。 現にスポーツ選手のドーピングで最も効果的なのは成長ホルモンである。 ■成長ホルモンを増加させる方法 このように抗老化における最終兵器と考えられる成長ホルモンであるがどうすれば注射せずに増加させる方法を知りたいと思うであろう。 成長ホルモンを増加させる方法を以下に記そうと思う。 @ 少食 理由はさっき書きましたよね。 A 加圧運動 加圧運動が成長ホルモンの分泌を増加させるメカニズムについて簡単に説明すると、腕と太腿をマジックベルトのようなものできつく締めて加圧し、ダンベルなどでトレーニングすると、筋肉の中に乳酸が効率よく生成される。乳酸ができると、カラダは脳に「成長ホルモン」を分泌するように命令するのである。 現にボディビルダーや格闘家や杉本彩が筋力増加の方法として加圧トレーニングを行っているのはよく知られている。 当然であるが、加圧しない普通の筋力運動でも効果はある。 B 睡眠 夜間の睡眠中に成長ホルモンは分泌される。 睡眠に入って30分程度で、ノンレム睡眠(深い睡眠)に入りますが、その時、成長ホルモン分泌量は最大となります。 寝入りから3時間ほどが、一日のうちで最も成長ホルモンが分泌される時間といえます。 ちなみにアトピーで夜泣きする子供は、深い眠りが無いので成長ホルモンの分泌が悪くなります。 C 寝る前にプロテイン 成長ホルモンの原料であるタンパク質やアミノ酸を食べるのは重要であるが、特に成長ホルモンの分泌のタイミングを考えて食べた方が効果が高いのは明白である。 勿論夕食に肉類を食べるのは良いが、最も良いのは、寝る前に吸収のよいプロテインやアミノ酸などのスポーツ食品、牛乳などを摂って、さらに15分程度のウェイトトレーニングを行なってから寝るというパターンが良いとスポーツ医学の先生の話です。 私の老後は、成長ホルモンの分泌を盛んにして、老人になっても老いらくの恋のひとつやふたつ咲かせるようなデンジャラスでアグレッシブな老人に成りたいものである。 |
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>老人になっても老いらくの恋のひとつやふたつ・・・ |
どーまる 2007/07/14 21:30 |
とかく人は歳をとると、男も女も土団子のように衰えていきますが、健康体であれば内から醸す自然な艶があるものです。90歳以上生きたオバは、暴飲暴食せず無理をしないで静かに生き、亡くなる直前まで内蔵のどこも悪いところがなく、肌もシミ1つなかった人でした。そうありたくても真似できることではありません。 |
カラス 2007/07/14 22:32 |
こんばんは。 |
しまじろう 2007/07/14 23:38 |
ただのエロジジイにならないようにお気をつけあそばせ〜(笑) |
サンタママ 2007/07/15 11:49 |
白隠禅師はいろいろとすごい健康法を編み出しましたよね。 |
エイジ 2007/07/16 19:06 |
ショーンコネリーは良い。 |
エイジ 2007/07/16 19:12 |
エイジ様 |
hirokun 2007/07/16 21:06 |
老齢ラットの実験では、食餌制限すると成長ホルモンが分泌されたという事ですが、そのメカニズムはいかに? |
五紋 2007/07/16 21:14 |
hirokunおひさしぶりです。 |
エイジ 2007/07/17 00:04 |
インシュリンという糖代謝のホルモンがありますが、加齢促進ホルモンだと判ってきました。特に加齢によってインスリンはとても大切なホルモンなのですが、これが慢性的に高くなると老化が促進します。 |
エイジ 2007/07/17 00:15 |
エイジさん、こんにちは。 |
hirokun 2007/07/17 10:53 |
彼の場合、最後は通勤まで支障をきたしましたのでリーダーでしたが、やむを得ずに内勤に変わったそうです。 |
エイジ 2007/07/17 23:30 |
うちで飼っていたザリガニが |
カモちゃん 2007/07/20 23:15 |
エビでもカニでも同じです。 |
エイジ 2007/07/21 01:13 |
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