来月から救急医療を再開すると発表する加藤一郎・竹田医師会病院長

来月から救急医療を再開すると発表する加藤一郎・竹田医師会病院長

 内科医不足のため救急告示医療機関(救急病院)の指定を辞退していた竹田市の竹田医師会病院は新たに常勤医師を確保できたとして、来年1月1日から救急医療業務を再開する。病院を運営する竹田市医師会の加藤一郎会長(病院長兼務)らが19日、同医師会で会見し、発表した。

 同病院は常勤の内科医3人が大学病院への引き揚げなどを理由に退職したため、救急医療業務ができないとして県知事の指定を返上、今年6月、救急医療を取りやめた。その後、再開を目指して、国や県などに医師確保への協力を依頼していた。

 国の要請に応じて日本医科大が8月に救急医を派遣。9月には福岡県大牟田市から医師が着任。さらに、大分大学医学部に勤務する男性医師(35)が来年1月、竹田医師会病院に移ることが決まった。この結果、内科3人、外科、小児科、整形各1人の常勤医6人体制で運営できるめどが立ち、竹田市医師会は13日付で、救急告示病院の指定を県に申請した。

 救急告示病院は救急隊などによって搬送される急患に対応できる医師が常時診療できる医療機関。ただ、竹田医師会病院は再開後も夜間や休日の患者受け入れ体制が完全に整わないため、同時に辞退していた2次救急医療の指定申請は今回見送った。今後も大学病院などに医師派遣の要請を続け、2次救急医療機関へ向けた体制を整えたいとしている。

=2007/12/20付 西日本新聞朝刊=