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2007年12月20日

 消防庁と都道府県は人工衛星を使った「全国瞬時警報システム」でつながっている。地震や津波警報などを伝える設備だが、今週から機能が追加された

有事情報も伝達可能になったのである。有事とは、大規模テロ、航空機による爆撃、ゲリラによる攻撃、弾道ミサイル発射の四つである。流れて来ないに越したことはない恐怖の情報で、災害と同様「備えあれば憂いなし」と言うにもほど遠い

住民への伝達が難しい。タイミングを間違えた時のことを考えると背筋が寒くなるが、人間の判断でなく瞬時に作動する自動装置を備えるという。ただ、石川も富山も受信は開始したのに地元へ送信する機能整備はこれからというから心許ない。大半の市町が同様の状態だ

日米連携の迎撃ミサイル実験が成功した。北朝鮮のテポドン迎撃も可能になるという。ハワイ沖の遠い話ではあるが、北陸の警報システムと無縁でないと思わなくては、巨額な税金を使った開発の意味が薄れてしまう

有事だ、防衛だと、いたずらに危機感を煽るわけではないが、いかなる地方も世界とつながっている。現実社会の足もとは知っておいた方が良い。


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