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【体の悩み 聞いて効く】猩紅熱

2007.12.19 13:57

 幼稚園に通っている5歳の長男が高熱を出し、舌にぶつぶつができました。小児科で受診したところ、猩紅熱(しょうこうねつ)と診断されました。4歳と2歳の娘もいるため、感染も気になります。猩紅熱の治療法や予防法を教えてください。(奈良県、36歳主婦)

 ■抗菌薬を10日ほど内服

 猩紅熱の原因菌は、A群β溶血性連鎖球菌(A群溶連菌)です。この菌は、健康な人でも咽頭や鼻についていることがあります。A群溶連菌感染ではのどが赤くなって、イチゴのような舌になりますが、菌が出す毒素により体に発疹(ほっしん)が出ると猩紅熱と呼ばれます。

 治療法は一般的にペニシリン系などの抗菌薬を用い、マクロライド系やセフェム系の薬を使うこともあります。抗菌薬を使い始めると菌は比較的すぐに消え、24時間で周囲の人を感染させる力がなくなるとされていますが、リウマチ熱や急性糸球体腎炎などの合併症を防ぐために10日間ほど内服します。

 A群溶連菌は、感染した人の鼻やのどの菌が周囲の人の鼻やのどなどの粘膜につくことによって感染します。

 したがって一般的予防法として、特に抗菌薬内服後24時間は濃厚な接触を避けることが大切です。兄妹間で接触を避けることは難しいと思いますが、1〜2日は家族皆がよく手を洗うように心がけましょう。できればタオルも共用しない方が良いようです。

 A群溶連菌感染症を発症した子供の兄弟姉妹が、溶連菌感染症を発症する率は5%程度といわれており、抗菌薬を特に予防投与する必要はありません。発症した時点で、抗菌薬による治療を行うのが一般的とされています。もし、発熱やのどの痛みが出たら、早めに医者にかかりましょう。(東京医科歯科大学小児科准教授 森尾友宏)

 相談は〒556−8661 産経新聞社文化部「聞いて効く」係(FAX06・6633・1940)へ。

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