日本時間2007年12月19日19時31分、株式会社ドワンゴ・ミュージックパブリッシングは、ニコニコ動画で大ヒットした初音ミクによるオリジナルソング『みくみくにしてあげる』が、アーティスト名を「初音ミク」としてJASRACに登録していたことに関して、その経緯を同サイト上で説明した。
この着うたの配信により著作権使用料の支払いが発生するため、その手続きを円滑に行うために作家より当該楽曲の信託を受けその徴収業務をJASRACに信託いたしました。本来、この手続きは作家と音楽出版社間のみの手続きですが、クリプトン社様及びクリプトン社様指定の権利処理業務の委託会社に確認を行い、了解を得た上で登録を行いました。
ただ、以前より外部に対するアーティスト名の表記につきましては、クリプトン社様から「作家名+featuring初音ミク」との表記を行うよう依頼を受けておりましたが、社内連絡の不徹底からJASRAC登録にあたりアーティスト名が「初音ミク」として登録申請がなされてしまいました。
その結果、当該楽曲の実演家名が「初音ミク」としてJASRACの検索サイト「J-WID」に掲示されてしまいましたことを、クリプトン社様その他関係各位に深くお詫び申し上げます。
http://blog.nicovideo.jp/niconews/2007/12/000733.html
ところがその矢先、「配信契約していないにも関わらず、無許可で初音ミク楽曲を着うた配信された」と訴える何人かの職人たちが2ch上に現れ、株式会社ドワンゴが許可無く楽曲を配信していた疑惑が浮上している。
「無許諾で着うた配信された」 ミク楽曲の作者ら、ドワンゴの横暴を続々とリーク
http://news24.2ch.net/test/read.cgi/dqnplus/1198065343/
カミングアウトした他のミク曲作者など
http://www32.atwiki.jp/mickmiku/pages/14.html
着うた無断使用を訴えるのはいずれも初音ミクによる楽曲製作者で、
ある作者の訴えによると、『着うたの話が来たときに「契約が無事締結されたら配信開始して下さい」とお願いしていたにも関わらず、無断である日突然着うた配信されてしまい、すぐに抗議して今は配信停止になっている。』という。
また別の作者は、 『着うた化したいというメールがドワンゴから届き、「クリプトンかフロンティアワークスいずれかとの契約後、配信の流れになる」と説明され、この2社にメールアドレスを教えることを承諾した後、しばらく音沙汰が無く、その後、ドワンゴから配信準備のために先にwavだけ下さいという旨のメールを受け取った。ここでマスターのwavファイルを送ったところ、いつの間にか配信が開始されていた。』という。
つい先日『みくみく』のJASRAC登録について問題になったばかりだが、芋づる式にドワンゴとニコニコ職人との確執が浮き彫りになっている。
楽曲の無断使用に関して、株式会社ドワンゴ・ミュージックパブリッシングの見解はまだ明らかになっていないが、ドワンゴの職人たちに対する考え方について、不信感を抱かずにはいられない。
ひろゆきを始めとしたニコニコ動画関係者は、ニコニコ動画上で活動する職人たちとその職人たちが発表する作品のあり方について、度々親睦的な姿勢を示してきた。
ニコニコ動画からは、多数の隠れた才能が開花しており、これらの優れた作品が世に受け入れられ、支持を受けることは非常に喜ばしいことであると当社は考えます。しかし、これらの作品は、作者の英知の産物でありこれが一般ユーザ−の私的交流の範囲を超え何らかの形で商品化された場合に、作者にその対価が支払われることは当然のことであると考えます。
http://blog.nicovideo.jp/niconews/2007/12/000733.html
しかし、表向きは作者や作品を尊重する思想を掲げながら、もし本当に無許可で楽曲を使用していたというなら、二枚舌もいいところだろう。
また、
特にネット文化が発達してきた現在においてどのようなルールにもとづいて著作物の管理を行うべきかは今後ユーザー間でも大いに議論すべきテーマであり、当社もまたJASRACをはじめとする著作権管理団体とも積極的な議論を行ってまいりたいと考えております。
http://blog.nicovideo.jp/niconews/2007/12/000733.html
とあるが、
議論の余地があると分かっていながら、早計にJASRAC登録に走るのも安易すぎるのではないのか。
まず何よりニコニコ動画で活動する職人たちの意見に耳を傾け、両者の納得いくまで議論をした後に、決定しなければいけない事項なのではないだろうか。
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