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県警が捜査資料を一部開示 下関の中3いじめ自殺 '07/12/17

 下関市の市立川中中学校で二○○五年、三年生の安部直美さん=当時(15)=がいじめを苦に校内で首をつって自殺した問題で、山口県警は十七日、県個人情報保護条例に基づく遺族の請求に対し、直美さんの自殺に関する捜査資料の一部を開示した。

 遺体の状況を記した検視報告書など八十八ページ分。首をつった際に使ったスカーフが手すりに結び付けられている写真もあったが、学校関係者とみられる約二十人からの聴取結果などはすべて黒塗りされ、いじめの実態や自殺直前の様子は読み取れなかった。

 十一月上旬に開示を請求。父慶光さん(50)は下関署で資料を受け取り「県警の努力に感謝している。今後も真相に近づくため、何ができるかを考えていきたい」と話した。県警は「可能なものについて開示した」と説明したという。

 人権侵害事件として直美さんの自殺を調査した山口地方法務局も七月、遺族の請求を受け記録の一部を開示したが、大半が黒塗りされていた。この日開示された県警の捜査資料は、半分程度は記載内容が分かるという。

 学校側は自殺の直後、いじめがあったことを否定したが、直美さんが担任教諭に「いじめられている」と告白していたことが判明。約一カ月後に遺族に謝罪した。




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