鹿児島県の伊藤祐一郎知事が新聞各社の共同インタビューで「共産党は宇宙人みたいな感じ。同じプラネット(惑星)かどうか」と発言し、共産党県委員会と同党所属県議は19日「人権感覚を疑わせる発言」として撤回・謝罪を求める抗議文を提出した。知事は「誤解だ。(宇宙人の)文字だけが拾い上げられた」と釈明している。
「宇宙人」発言が飛び出したのは17日。記者の「県政での野党は、共産党だけとの認識か」との質問に答えた。鹿児島湾への人工島建設を巡り、同党との議論が平行線だったことなどを理由として挙げた。一方で、乳幼児医療費の現物給付化など同党の政策には「一番政党らしい、まじめなことをおっしゃる」と評価もしていた。
共産党の松崎真琴県議は19日の議会運営委員会でも「自分と立場が違うと、同じ地球に住む人間ではないという意味か」などと批判。公明党など他会派も「不穏当」とまゆをひそめた。
伊藤知事は「いずれ(共産党には)真意を説明したい」と話したが、一方で「人格を否定したわけではない。そんなに悪い言葉?」とも。【神崎真一】
毎日新聞 2007年12月19日 21時45分