【ソウル19日共同】韓国大統領選は19日投開票され、最大野党ハンナラ党の李明博前ソウル市長(66)の当選が確実になった。経済界出身の初の大統領となり、韓国で10年ぶりの政権交代により保守政権が誕生する。選挙戦で他陣営から金融事件関与疑惑で激しい攻撃を受けたが、打撃にはならなかった。来年2月25日に就任する。
李明博氏は核廃棄を前提に北朝鮮支援については継続する意向で、南北関係に急激な変化はない見通し。対日、対米関係も重視し、日米韓の協調体制が強まりそうだ。
今回の選挙は雇用や格差拡大問題が最大の争点で、李明博氏は盧武鉉政権の失政を訴えて全国的に幅広い支持を集めた。軍人出身大統領時代から続いたイデオロギーや地域感情をめぐる対立が薄まり、韓国の政治構造に大きな変化をもたらしたといえる。
選挙戦は終始、李明博氏の独走で、与党系の大統合民主新党の鄭東泳元統一相(54)とハンナラ党を離党した無所属の李会昌元同党総裁(72)は大差で敗れた。