【上海=渡辺園子】中国江蘇省南京市は新たな抗日記念館「南京抗日航空烈士記念館」を建設する。抗日戦争中に戦死した国民党や旧ソ連、米軍などのパイロットを記念するもので、市政府がこのほど設計案を発表、専門家や市民からの意見募集を始めた。同市では旧日本軍の南京占領から70周年の13日に「南京大虐殺記念館」が拡張再オープンしたばかり。
市政府の公告によれば新記念館の建設予定地は孫文の墓地「中山陵」などがある紫金山の北側。延べ床面積は2200平方メートルで4つの展示室を設ける。既存の南京航空烈士共同墓地、同記念碑と合わせて「南京抗日航空烈士の国際的な聖地にする」としている。着工時期などは未定。
南京からの報道によれば南京大虐殺記念館には再オープンからの4日間で18万人が来場した。新記念館も愛国主義教育の拠点になるほか、抗日戦争での国民党の役割を評価することで台湾との友好路線を後押しする狙いもありそうだ。(02:18)