【宜野湾】米海軍省が1992年に作成した普天間飛行場マスタープラン(基本計画)で、米海兵隊の次期主力輸送機MV22オスプレイの普天間への配備が明示され、格納庫を北西に設置することなども具体的に示していたことが分かった。宜野湾市がマスタープランを入手し、伊波洋一市長が13日に発表した。
日米両政府は96年のSACO(日米特別行動委員会)最終報告の1カ月前まで普天間代替施設へのオスプレイ配備を協議し、沖縄側の反発を懸念した日本政府の反対で配備の記述を削除したことが分かっている。米側は15年前から普天間への配備を計画していたことになる。
伊波市長は「世界一危険な基地に世界一危険な機種が配備される計画は断じて許されない。日本政府はオスプレイ配備について最近まで全く聞いていないとしていたが、実際は県民の知らないところで着々と進められていた」と批判した。
マスタープランには今後必要とされることとして「北西の角部分は(中略)MV22オスプレイの配備が承認されればMV22中隊のための整備格納庫、駐機場として必要。普天間飛行場ではこのエリア以外の選択肢はない」と記され「配備、駐留に備え北西の角部分は確保する」とある。
北西のエリアは住宅地から約150メートル、普天間中学校から約700メートルの距離にある。
昨年5月にウエーバー在沖米4軍調整官(当時)は2014―16年にオスプレイを沖縄に投入することを明らかにし、その時点でキャンプ・シュワブ沿岸部に普天間飛行場代替施設が完成すれば「そこでオスプレイが運用される」と言明していた。日本政府は沖縄配備の可能性は認めたものの「決まっていない」と繰り返している。
オスプレイは普天間に配備されているCH46中型輸送ヘリの後継機と位置付けられ、89年に初飛行したが、92年に墜落事故を起こし7人が死亡。これまでに計30人が犠牲になり危険性が指摘されている。
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