医療法人「母恋」が運営する日鋼記念病院(室蘭市)の救命救急センターの廃止問題で、西胆振地域保健医療福祉推進協議会の救急医療専門部会(井上慶俊・部会長)が18日開かれ、同病院から道に提出されていた廃止の申し出を了承した。来年1月末か2月初めに開催予定の地推協本会議を経て道に報告されるが、事実上廃止の見込みとなった。
出席した同病院の柳谷晶仁院長代行は「4月以降、多発外傷疾患の受け入れが困難な状況になった上、11月末からは循環器医師が退職し、心臓疾患にも対応できなくなった」と現状を説明した。
重篤患者を24時間体制で受け入れる3次救急医療施設の救命救急センターは、道内に旭川赤十字病院、市立札幌病院など10カ所(全国202カ所)ある。日鋼記念病院は05年2月に知事の指定要請で設置された。廃止が決まれば初のケースという。【新庄順一】
毎日新聞 2007年12月19日