長崎県佐世保市で起きた散弾銃乱射事件で、事件後に自殺した無職、馬込政義容疑者(37)は、犠牲者2人の遺体などから見つかった散弾の数から、弾の装てんを繰り返しながら乱射した可能性の強いことが県警の調べで分かった。2人に対して殺傷能力が高い単発弾(スラッグ弾)を使用し、命中させていたことも判明。馬込容疑者が2種類の弾を使い分けていることから、県警は2人への明確な殺意を抱いたうえで銃撃したとみて調べている。
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長崎・佐世保発砲 記事と写真で事件の詳細を
県警の調べでは、現場となったルネサンス佐世保内の壁や遺体などから、弾の形状や大きさが異なる少なくとも2種類の弾が見つかった。うち一つはスラッグ弾と呼ばれるもので、弾体が大きく散弾より破壊力があり、一般的にはイノシシやクマなどの大きな動物の猟に使うことが多いという。
犠牲者のうち、漁具製造業、藤本勇司さん(36)は至近距離で胸や腕、太ももなどを撃たれ体内から数十発の弾が見つかっているが、スラッグ弾も含まれていた。体の前後両方から弾が進入しており、藤本さんが被弾して倒れたところへとどめを刺すように銃撃したとみられる。藤本さんは馬込容疑者の他の友人2人とともに現場に呼び出されていた。
また、馬込容疑者が佐世保市船越町の教会前に乗り捨てた車から約2500発、近くに脱ぎ捨てられた射撃用防護服から約180発の実弾が見つかった。火薬類取締法で、個人の保管が許される実弾数(800発)の3倍以上の数で、馬込容疑者は自宅の実弾のほとんどを持ち出したとみられる。
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