日本代表の岡田武史新監督(51)が18日、就任後初の候補合宿を招集。来年2月6日開幕の南アW杯アジア3次予選に向け、千葉県内の宿舎に集合した。候補の33選手に加え、この日帰国したFW高原直泰(28)、MF稲本潤一(28)=ともにフランクフルト=、すでに帰国しているDF中田浩二(28)=バーゼル=もミーティングのためだけに異例の合流。岡田監督の期待に応える決意をみせた。
寒さの増す千葉の夜空の下、岡田新監督は足早に宿舎へ。この瞬間、オシム前監督の急病により発足した岡田ジャパンが、オシム・ジャパンも始動した地で、南アW杯アジア3次予選への第一歩を踏み出した。
前代未聞の船出だった。岡田監督は、16日にフランクフルトでの年内最終戦を終えてこの日夕、ドイツから帰国したばかりの高原と稲本を宿舎に呼んだ。すでに帰国している中田浩も合流。19日朝のミーティングのためだけに、33人の候補には含まれない欧州組3人を集めた。
ここに“岡田色”が象徴される。来年2月までブンデスリーガが中断するために帰国した稲本と高原。左太もも肉離れの中田浩とともに、国内組サバイバルとなる19日の練習試合には出場しない。しかし国内組と同時期の始動は大きなプラス。チームでのレギュラー獲得や休養を最優先し、公式戦にさえ欧州組を招集しないこともあったオシム前監督とは正反対。時間のない中で最善を尽くす、岡田監督の意気込みが表れていた。
そんな指揮官の期待に欧州組も応える。「呼ばれる限りは全力でやりたい。強行日程? ジーコの時も同じような感じだったし、あまり難しくはない」と稲本。高原も「呼ばれたら代表でプレーしたい。100%のプレーができるように調整したい」。帰国初日を代表で過ごすことに異論はない。2月2日のブンデス再開直後となる同6日の予選初戦・タイ戦出場にも意欲を示した。
A代表スタッフが臨時指導した98年の五輪候補合宿で岡田監督と顔を合わせたという稲本は、「1人の人間として尊敬している。楽しみ? そうですね。監督の今の考えを聞けるので」と期待する。オシム流から岡田流へ。南アへの“第二幕”が開ける。
【関連記事】
・
二宮清純コラム「オシム流など求めない」
・
中田英氏「コーチや監督興味はない」 引退後初会見
・
新顔4人! 岡田ジャパン候補発表
・
「コーチ陣はそのまま」 サッカー岡田新監督
・
「オシムJAPAN」特集