<WORK LIFE>
◇出産祝い、3人目は100万円
ソフトバンクは、ソフトバンクモバイルなど完全子会社3社とともに、07年度から育児支援制度を大幅に拡充した。勤続1年以上の正社員を対象に、子供1人につき最大1万5000円だった出産祝い金を大幅に増額した。1人目は5万円、2人目は10万円、3人目は100万円にした。4人目になると300万円、5人目以降には500万円もの支給額になる。
入学式などの学校行事に出席する時に適用される「キッズ休暇」もつくった。子供が小学校を卒業するまで、学校行事のために年間5日間、この休暇が使える。また、通信会社らしく、携帯電話で家族の会話を増やしてもらおうと、勤続1年以上の正社員の子供が小学校に入学すると、子供向け携帯電話機を無料で配布している。基本料も無料だ。
社員の心身の健康のために、「ウェルネスセンター」もつくり、産業医やカウンセラーが相談を受け付けている。「社内の事情を知らないと適切なアドバイスができない」ため、外部に委嘱するのではなく、公的な資格を持つ社員をカウンセラーに配置した。
社員の働きすぎを防止する過重労働対策にも取り組み始めた。今年夏、人事本部の中に「働きやすい職場作りプロジェクト」を設立した。「ノー残業デー」の実施など具体策を、社内の各部門が業務の実態に合わせて今年度中に実施するように求めている。
ソフトバンクテレコムの稲葉充穂福利厚生課長は「新しく実施した制度の効果を分析し、社員が望んでいる制度の実現に生かしたい」と話している。【野原大輔】
毎日新聞 2007年12月17日 東京朝刊