氷見市病院事業設置条例改正案を賛成多数で可決した市議会本会議=同市役所
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氷見市議会は十八日の本会議で、同市民病院の公設民営化に伴う市病院事業設置条例の
改正案を賛成多数で可決した。来年四月から金沢医科大を指定管理者とし、病院名は「金
沢医科大学氷見市民病院」となる。今後は医師、看護師などの確保が課題となるが、富大
が医師派遣などを協議する金沢医科大、金大との三大学協議会設立準備会を離脱しており
、堂故茂市長は「富大の復帰を粘り強く呼び掛けたい」と連携維持を探る考えを示した。
本会議に先立つ全員協議会で、丸山隆司市民病院事務局長が十六日に開かれた準備会の
経過を報告。小林正富大附属病院長が現場の医師の意見として▽指定管理者導入など病院
改革についての説明不足▽新病院の名称の再検討▽医師の公務員の身分維持と教育職の弾
力的な対応▽指定管理者導入に二年程度の移行期間を設ける―の四点を求めたが、市と金
沢医科大が難色を示したため、富大の準備会離脱に至ったと説明した。
丸山事務局長は、市民病院での継続勤務に態度を明確にしていない医師については、金
沢医科大側が説得に努める考えであるとした。
堂故市長は本会議で、「市民病院の医師や医療スタッフのこれまでの努力に感謝する。
公設民営化後も、地域医療のために引き続き勤務してほしい」と呼び掛けた。
富大が金沢医科大、金大との協議会設立準備会から離脱を表明したことについて、椎葉
茂樹県厚生部長は十八日の県議会予算特別委員会で、関係者間に相当の意見の相違がある
との認識を示し、「関係者には氷見市民の医療を守る観点から引き続き努力してほしい」
と述べた。また、「医師確保のため最大限、努力してほしい」とし、県として必要な支援
をする考えを示した。