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【国際】

欧州議会も慰安婦決議へ 日本に謝罪、賠償を要求

2007年12月13日 夕刊

 【ブリュッセル=共同】第2次大戦中の旧日本軍の従軍慰安婦問題をめぐり、日本政府に公式謝罪などを求める決議案が12日、欧州連合(EU)の欧州議会(フランス・ストラスブール)本会議に上程された。13日夕にも討議の上、採決を行う予定。同種の決議は7月に米下院、11月にオランダ、カナダ両国の下院で採択されている。

 EUの「諮問機関」と位置付けられる欧州議会の決議に法的拘束力はないが、加盟27カ国、計約4億9000万人の「民意」を代表する役割がある。採択されれば、慰安婦問題の対応に関する日本政府への不信感が国際社会で拡大していることが浮き彫りになる。

 議会事務局が12日公表した決議案には、最大会派の欧州人民民主党、第2会派の欧州社会党など計5会派の代表が名を連ねた。5会派は合計で議席数の9割近くを占めることから、賛成多数で採択されるとみられる。

 決議案は当時の日本政府が慰安婦徴用に関与したと指摘し「20世紀最大の人身売買の1つ」で、人権保障に関する条約などに違反していると非難。日本政府は歴史的、法的な責任を取り、公式に謝罪し、すべての元慰安婦の女性と遺族らに賠償するべきだと求めた。

 また、1993年の河野洋平官房長官(当時)の談話などに言及した上で「過去数年間、日本の政治家らの一部に政府見解を希薄化、無効化する声がある」と指摘。学校教育でも悲劇を矮小(わいしょう)化する動きがあると批判し、是正を要求している。

 

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