この美術展は将来の活躍が期待される新進気鋭の作家の登竜門として平成11年にはじまりました。今年は、酒津焼の岡本研作さんと彫塑の中務正行さんの2人が選ばれました。開会式では、2人がテープカットをして開幕を祝いました。岡本研作さんは、酒津焼五代目の岡本章さんの長男で、大学卒業後に多治見市の陶磁器研究所で研修を積み陶芸家への第一歩を踏み出しました。民芸の流れを汲む酒津焼は素朴さの中にも生活に潤いを与える作品として倉敷ブランドにも認定されています。会場には鎬手と呼ばれる独特の模様を使った作品などおよそ80点が並べられました。また、岡本さんが20代後半の時に作った象嵌の深鉢も合わせて展示されました。一方、彫塑の中務正行さんは倉敷市白楽町在住の作家で吉備中央町の工房で作品作りに励んでいます。作品は、人物をモチーフにしたものが多く大型の作品は制作に半年以上かかるということです。新鋭作家選抜美術展は24日(月)まで倉敷市立美術館で開催されています。
備前焼のランプシェード作りに挑戦したのは、全校児童14人です。この体験教室は、岡山県の産業としての備前焼を児童たちに身近に感じてもらおうとはじめて行われました。講師には、倉敷市児島上の町で陶芸教室などを開いている倉敷芸術村から田中 常雄さんら3人が招かれました。児童たちは、用意された器にそれぞれが考えてきたデザインを写しとり竹串や針などを使ってくりぬいていきました。児童たちのデザインは、流れ星や線香花火をイメージしたものや、クリスマスにちなんでサンタクロースとツリーを描いたものなど様々。児童たちは、田中さんから「明かりをきれいに出すためには、穴をあまり大きくせずに小さめの穴をたくさん開けたほうがいい」などとアドバイスを受け、悪戦苦闘しながらも思い思いの品を懸命に作っていました。ランプシェードは、このあと田中さんに預けられ、窯で焼き上げられることになっており、クリスマスごろには完成するとのことです。
このお飾り作り講習会は、毎年、この時期に総社市西公民館神在分館と神在小学校が合同で実施しています。会場となった小学校の体育館には、5年生の児童37人と地区住民10人が集まり、毎年講師を務めているお飾り作りのベテラン・総社市美袋の赤木勇さんから指導を受けながら、昔ながらのお飾り作りに挑みました。参加者たちは、地元の農家から提供された稲わらを使い、ひと握りの束にしたわらの先を2つに分けて、縄をなっていきました。初めてお飾りに挑戦する人には、わらによりをかけながら縄をなうことが難しく、児童たちは、友達同士で協力しながら作業をすすめ、「めがね」と呼ばれるお飾りを完成させていました。出来上がったお飾りは、それぞれの家の玄関に飾られ、新しい年を迎えることになります。
会場には、全国各地の企業から集められた来年のカレンダーがずらりと並んでいます。今年は建設や食品、繊維など12業種から、自然や名画、動物などをモチーフにした81点が集まりました。なかには、料理のレシピを紹介したものや、カレンダーの裏面にペーパークラフトを印刷し、月が終わっても楽しめるように工夫したユニークなカレンダーも展示されています。また、地元倉敷の企業からはデニム生地を使ったものや、地元の景勝地を採用したカレンダーも寄せられるなど企業のイメージを大切にしたこだわりのカレンダーが展示されています。これらのカレンダーは抽選でプレゼントされることになっており、訪れた人たちはじっくりと見ながら希望するカレンダーを選んでいました。このカレンダー展は来年の1月6日まで倉敷市児島の倉敷ファッションセンターで開かれています。