[マニラ 3日 ロイター] 第2次世界大戦中に旧日本軍の従軍慰安婦にされた複数のフィリピン女性が、経験した苦しみを若い世代に伝えることを目的に、その苦悩を音楽に表現した。
同国のパンパンガ州にある女性グループは、女性の社会的地位向上を支援する団体の援助を受け、音楽ビデオを制作。同ビデオでは、日本兵に性的暴行を受ける女性らの記録を生々しく描写した。
女性グループの責任者を務め、自身も慰安婦だったイザベリタ・ビヌヤさんは「多くの女性は、高齢のために、過去に起きた真実について既に忘れかけている。彼女らの悲惨な経験を少なくとも思い出せるようにと、この曲を作った」と語った。
公式文書の不足などで従軍慰安婦の総数は明らかになっていないが、歴史家の見方は1万人から20万人の間となっている。