« 米空軍F15『イーグル』旧型モデル8機で構造破壊に繋がる亀裂発見 | トップページ | イージス艦の最高機密漏洩容疑で海上自衛隊、三等海佐(34)を逮捕 »

小型ヘリ墜落事故で『オールニッポンヘリコプター」本社等を強制捜査(第3報)

2007. 12/13
ー静岡県警と静岡中央署が業務上過失致死傷容疑でー

静岡市内で小型双発ヘリが墜落2人が死傷した事故で、静岡県警捜査1課と静岡中央署は12月13日午前、事故機を運航していた『オールニッポンヘリコプター』本社(東京・江東区新木場、東京へリポート内、日高誠一郎社長)と大阪・伊丹空港の同社ヘリ基地を業務上過失致死傷容疑で家宅捜査に踏み切った。本社には同県警の捜査員、約20人が到着し運航記録や整備日誌、整備、運航マニュアル等関係書類多数を押収した。事故は12月9日、静岡市葵区の静岡へリポート近くで『オールニッポンヘリコプター』所属のユーロコプターEC135T2型機がきりもみ状態で墜落、大破した。搭乗していた2人が死傷した。国土交通省の航空・鉄道事故調査委員会(後藤昇弘委員長)の調査で『テールローター・コントロール系統の後部リンク機構』で部品の破断が見つかった。操縦室の方向操作ペダルと後部回転翼を連結する『コントロール・ロッド』という金属製の棒状部品が根元から折れていた。墜落直前、機長が方向維持が困難との地上への連絡は、部品の破断が原因で後部回転翼が操作出来なくなったとの推定と一致する。国土交通省航空局はユーロコプター社製の同型シリーズ38機に対し緊急点検を命じる耐空性改善通報を直ちに発出した。航空事故原因究明が始まったばかりの段階で犯罪行為が明白なケースを除き、司法機関が強制捜査に踏み切る事例は欧米の航空先進国ではないという。

Corporate

[ユーロコプターEC135T2型機と同型機/写真提供:ユーロコプター]

Img00095

[高い機動性で警察のパトロール用として人気が高いユーロコプターEC135型ヘリ/同上]

Airframe

[ユーロヘリコプターEC135型機には複合部材が多用されている/同上]

今日のトップストーリー |