奈良放送局

2007年12月18日 13時21分更新

死亡妊婦の夫が医大生に講演

去年出産中に意識不明となって死亡した女性の遺族が、県立医科大学で開かれた学生主催の講演会に出席し、「患者の側に立てる医師になってほしい」と訴えました。

15日県立医科大学で開かれた講演会は、医療に携わる者が患者とどう向き合えばよいかを考えようと学生たちが開いたもので、およそ100人が集まりました。
講演会には、去年8月出産中に意識不明になり19の病院に受け入れを断られた末に死亡した高崎実香さん(当時32歳)の夫の晋輔さんらが招かれました。
講演会は非公開でしたが、晋輔さんは診断ミスが死亡につながったとして医師らを相手取って提訴したことについて、「妻が死んだ理由を知りたかったからだ」などと話したということです。
講演のあと晋輔さんは、「技術を高めるだけでなく患者の側に立てる医師になってほしいというメッセージを伝えた。学生たちが理解してくれたようだったのでとても嬉しいです」と話していました。また主催した学生の栗崎基さんは、「1人1人の患者の手を優しく握ってあげられるような医者になりたいと思った」と話していました。