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東播磨

小野、三木市立病院統合 他市町も一定の理解

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小野市が提案する統合病院の候補地。国道175号に隣接し、市場東交差点の東側になる=小野市内

 神戸大学が北播五市一町に提案していた中核病院構想は、小野、三木が市立病院を統合する方針で合意したことで、新たな段階に入った。両市以外の各市町は「北播全体で一つの統合病院というのは現実的ではなく、やむを得ない」などと、二市の方針におおむね理解を示した。一方で、医師不足や財政悪化を受け、各市町とも自らの公的病院について、あり方を検討する組織づくりや市民フォーラムを実施するなど、地域医療を守る取り組みは正念場を迎えている。

 改築中の市立西脇病院を北の拠点にと目指してきた西脇市。来住寿一市長は「エリアが広い北播磨五市一町での中核病院構想は、地域医療を守る観点から難しかったと思う。今後は、加西、加東市、多可町の公的病院連合として、役割を分担しながら、連携協力していきたい」と話す。

 加西市の中川暢三市長は神戸大の当初案について、各病院を取り巻く環境が異なるほか、立地場所や負担の大きさなどの難問があることから、「短期間での計画策定や合意形成は無理があった」と振り返る。また、同市は北播磨の西部に位置するため、「姫路や加古川なども視野に入れた広域での議論が必要」と強調する。十一月に「加西病院のあり方検討委員会」を発足させており、「まず単独での生き残りを模索し、近隣病院との連携を強化することが市民の利益に結びつく」と話す。

 加東市も社総合病院の経営を考える「地域医療検討委員会」を立ち上げ、市民フォーラムも開催した。山本廣一市長は「北播磨は広く、すば抜けて人口が多い市もないため、五市一町で一つの中核病院というのは無理があった。北の西脇病院を拠点とし、南は小野、三木の統合病院を拠点とするのはやむを得ない」と理解を示す。

 十二月定例町会で、町内にある中町赤十字病院への支援を盛り込んだ議案を提案した多可町。戸田善規町長は「中核病院構想が三木・小野市の南と、それ以外の北に分かれたと認識している。多可町民は西脇病院に頼っているという現状もあり、今後も同病院を支援していきたい。中町日赤はサテライトとして役割を果たしたい」と話した。

(12/15 12:00)

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