東京地検は18日、依存性の高い向精神薬「リタリン」乱用を巡り摘発された精神科「京成江戸川クリニック」(東京都江戸川区)をかつて運営していた医療法人の理事長で医師、板橋仁容疑者(55)=千代田区外神田=を医師法違反(無資格医業)の教唆罪で起訴した。警視庁生活環境課が11月27日に逮捕していた。
警視庁の調べでは板橋容疑者は8月、クリニック院長の小倉暢夫被告(67)=同法違反で起訴=が肝炎で入院するためクリニックが医師不在になるとの相談を受けた際「休診にする必要はない。困った患者がいれば、こちらから指示をする」と話し、無資格の職員に医療行為をするよう教唆した疑い。「そういう事実はない」と容疑を否認しているという。
関係者によると、クリニックは91年ごろ板橋容疑者が理事長をしている医療法人が開設し、97年に小倉被告が院長になった。【精神医療取材班】
毎日新聞 2007年12月18日 12時19分 (最終更新時間 12月18日 13時25分)