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【ゆうゆうLife】医療 納得は得られるか−動き出す医療版ADR(中) (3/3ページ)

2007.12.18 08:14
医療機能評価機構の協議会で行われたメディエーション講座医療機能評価機構の協議会で行われたメディエーション講座

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 メディエーターを活用した院内ADRを17年から整備している大阪府豊中市の市立豊中病院。今年1月までに、申し立て53件のうち、約半数の26件のメディエーションを行い、21件で和解した。

 メディエーターを務めるのは、医療安全管理室の水摩明美室長。メディエーションでは医師側も事情が十分説明できるように配慮する。同時に、説明が不十分と感じれば、病院側に強く説明を迫ることも。

 「かけがえのない命や健康を失った悲しみ。その患者さん側の感情を受け止める。そんな姿勢が、患者さん側を冷静、前向きにしていく」

 水摩さんを通じ、病院と関係を改善させた患者や家族は少なくない。

 今年5月に入院中の義父を亡くした大阪府吹田市の川上美里さん(43)=仮名=は、水摩さんの呼びかけで8月に話し合いの場をもった。

 「私たちの気持ちをきちんと医師に伝え、医師の説明を聞けた。水摩さんに感謝しています」。病院は家族にインフォームドコンセントの不足を謝罪。再発防止を約束してくれた。

 メディエーション後、「医療に一石を投じたのなら、お父さんの死も無駄にならないのかなと家族で話しました」という。

 「今でも、まだ家族が完全に納得したとはいえない」という川上さんだが、いつか、家族の気持ちが落ち着いたとき、あの話し合いが立ち直るターニングポイントだったと思えるのでは。そんな気がしている。

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医療機能評価機構の協議会で行われたメディエーション講座
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