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大阪地裁所長襲撃事件で少年を不処分に 家裁「非行の証明ない」 (2/2ページ)

2007.12.17 22:26
このニュースのトピックス少年犯罪

 この日の差し戻し審で検察側は、少年らを取り調べた警察官の証人尋問などを請求したが、大西裁判長は「必要性がない。証拠調べを必要とするまでの新たな証拠も見いだせない」と却下。抗告審判断に拘束されるとして不処分を決めた。

 清水治・大阪地検次席検事の話 「決定内容を精査し、上級庁とも協議の上、適切に対応したい」

     ◇

 逮捕から3年半を経てようやく勝ち取った事実上の「無罪」に、少年は17日、「いつかいい結果が出ると信じていた」と喜びの心境を述べながらも、その表情は一度も笑顔になることはなかった。

 不処分決定後、少年は付添人の弁護士とともに大阪市内で記者会見。率直な感想を聞かれた少年は「やっと『無罪』が出てほっとした。当然の結果だけど、すごくうれしいです」とうつむきがちに話した。

 少年は「取り調べの警察官に殴られたりして怖かった。やっていないことを無理やり言わされたことで両親や友人に迷惑をかけてしまったことが一番辛かった」と振り返り、「少年鑑別所に入っている間、友達と過ごす時間を奪われたこと、学校に行けなかったことが悔しい」。

 警察官、検察官に対しては「やっていないのになぜこんなことになるのか。殴り返したい」と怒りをぶつけた。

 少年は今年、定時制高校を退学し、現在、ビル清掃のアルバイトをしながら暮らしている。

 付添人の弁護士は「客観証拠を著しく軽視し、少年の自白を強要したところに問題がある。こういった冤罪(えんざい)を2度と繰り返さないでほしい」と話した。

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