2004年に大阪地裁所長が路上強盗に遭った事件で、強盗致傷の非行事実に問われたアルバイト少年(18)の差し戻し審判で、大阪家裁(大西良孝裁判長)は17日、「非行の証明がない」として刑事事件の無罪に当たる不処分を決定した。
この事件では5人が逮捕、補導されたが「無罪」の判断は3人目。家裁は、06年3月に出した中等少年院送致の処分を覆した形になった。
ことし5月の大阪高裁決定は「重大な事実を誤認した疑いがある」として家裁の「有罪」認定を覆し、審理を差し戻した。この日の決定で大西裁判長は「少年が共犯者らとともに所長を襲撃した証拠はない」とした。検察側が申請していた証拠申請はいずれも採用しなかった。