まろやかな味と香り、こころまで温まる「ゆず茶」をどうぞ。
ちょっぴりスライスを入れるだけで上品な味をひろげる、魔法みたいな「ゆず」。そんなゆずを使って、「手作りゆず茶」を作ってみませんか。洗練した香りと風味。ホームメイドすれば、おいしさもひときわ!作り方も簡単!あたたかいものが恋しい季節には、とっておきの一品です! |
ゆず茶のヘルシーな話
【ゆず茶の魅力】
韓国では常用されている、ゆず茶。その「ユジャチャ(柚子茶)」が、日本に入ってきたのは4、5年前。お茶といっても茶葉はなく、マーマレード状に漬けたゆずをお湯で割っていただきます。ホットレモンのような感覚の、ゆずの香りが魅力。ジャム状であることから、紅茶に入れたり、トーストに塗ったり、ヨーグルトに混ぜたり、楽しみ方は多彩です。
【ゆずの由来】
「桃栗3年、柿8年、枇杷が9年、柚子の阿呆は13年」。ゆずは実がなるまでに13年とされますが、100年もつ強い植物でもあります。酢橘(すだち)と香母酢(かぼす)も近縁種で、中国長江上流域原産。現在、日本での生産高は、年約1万5,000トン。高知県がトップで6,000トン、徳島県、愛媛県もつづき、四国で7~8割を占めます。
【ヘルシー&ダイエット効果】
ゆずはビタミンCがレモンやみかんの4倍、コラーゲン、クエン酸、酒石酸、ペクチン、ビタミンP、カリウム、カルシウムなどが多く含まれており、疲労回復、肩こり、筋肉痛予防、血圧低下、血糖上昇予防、カラダを温める働きがあります。就寝前に飲めば、カラダの解毒作用にも…。最近ではビタミンCなどによる美肌効果、脂肪燃焼をもたらすコラーゲン生成作用からダイエット効果も注目されています。また、出荷の最盛期を迎える「12月22日にはゆず湯に入る」と風習が残っていますが、カラダを温める働きから、カゼの予防を考えたものとされています。
【タネは化粧水にも】
いままでは「ゆず味噌」「ゆずこしょう」など、多くは薬味として使われてきたゆず。そのタネの多くは捨てられていましたが、化粧水としての効用も見出されています。ホワイトリカーを1ヶ月漬け、布で濾した液を肘や膝に塗ると肌がツルツルに…。この美肌効果、美容効果にも期待が寄せられています。
おいしいゆず茶の作り方
指導 友永 洋一 (氷砂糖資料館 館長) 砂糖作り40余年のベテラン。梅シロップからゆず茶まで、氷砂糖を使ったアラカルトを講習会で披露し、第一線で活躍中。 |
ゆず茶の材料
・ゆず 500g(4個) ・氷砂糖 500g ・保存容器 800~1000mlのガラス容器 |
作り方
1 |
ゆずを流水できれいに洗い、よく水気を切っておく。 |
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2 |
ゆずの皮をていねいに剥き、実と分ける。 |
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POINT皮がかたいときは、ゆずに包丁で十文字にスジを入れると剥きやすい。 |
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3 |
実と皮についている白いヘタやスジを取り除く。 |
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POINTヘタは全部取りのぞいておく。 |
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4 |
実を半分に切り、中からタネを取り出し、一房ずつに分ける。 |
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POINTゆずはタネが多いので、房を半分に切るとタネが取り出しやすい。 |
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5 |
タネを取り除いた実は、ボウルに入れておく。 |
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6 |
ゆずの皮を短冊切りにする。 |
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POINTあまり神経質にサイズをそろえなくてもよい。 |
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7 |
短冊切りにした皮と一房ずつに分けた実をボウルに入れて混ぜる。 |
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8 |
ゆずと氷砂糖の全体の1/3量づつを交互に容器に入れ、ゆずと氷砂糖が層になる様にする。 |
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9 |
中ブタをしっかりと閉め、外ブタをする。 |
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10 |
作ってから3~4日目までは、氷砂糖を早く溶かすため、一日一回、保存容器を軽くゆする。 |
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11 |
冷暗所に約1週間ほど置いて、出来上がり。 仕込んだ当初 出来上がり(1週間目)
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12 |
さっそく、ゆず茶に。いいただきまーす。
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できあがったゆず茶は、手作りならではの高い香りが楽しめます。オリジナルは、ゆずと氷砂糖だけで作るため、添加物が一切入っていないので安心!また、この場合(ゆず、氷砂糖ともに500g使用)、市販品より安価に、たくさんできるので経済的。これで、1シーズンお楽しみください!
提供/全日本氷糖工業組合、石塚硝子株式会社