師走の新見市役所が慌ただしさを増しています。今国会で電子投票を国政選挙に導入する動きが高まったのを受け、実施準備を始めたためです。
電子投票は、銀行の現金自動預払機(ATM)と同様なタッチパネル方式で、画面から候補者を選び投票するシステム。二〇〇二年二月、地方選挙電子投票特例法が施行され、地方自治体の首長・議員選挙に限って認められました。
合併前の旧新見市では同年三月、すぐさま電子投票条例を制定。三カ月後の六月、市長・市議選で全国初の電子投票を実施しました。〇四年秋の岡山県知事選でも適用し、これまで全国の実績は計十六回を数えます。
利点は、自書式でないため疑問票が消え、開票時間が大幅に短縮できる点です。実際、同市では二回の電子投票分の開票作業が二十五―三十五分で済みました。目の不自由な方はヘッドホンで音声を聞き、候補者を選ぶ音声投票ができます。
同市の電子投票条例は〇五年三月、旧一市四町による合併に伴い失効しましたが、新新見市の下で昨秋復活。当面の対象は〇九年春に任期満了となる市長・市議選だけでした。が、今国会で電子投票を国政選挙に導入するための特例法改正案が十一日、衆院本会議で可決されるなどし、同市が次期衆院選での実施方針を表明したのです。
改正案では、高額な電子投票機の導入費を国が交付金で一部負担し、普及の追い風となります。しかし参院では審議が始まったばかりで、交付金額や総務相への実施申請方法など不明な点もあり、今少し動向を見守る必要がありそうです。
(新見支局・大立貴巳)