2005年10月29日

高麗茶道のお茶会がしたい

現代の韓国では「お茶」といえば日本人の私たちがイメージするものとはちょっと違います。「생강차(生姜茶)」「대추차(ナツメ茶)」「모과차(花梨茶)」など果物や漢方を煮だした物が主にお茶と言われるようです。とはいえ、なぜか今年はなぜか世界的に?アジア的に?緑茶ブームな模様。ほとんど緑茶に馴染みのなかったタイにまで緑茶ブームと言うのですから新しいもの好きな韓国が黙っているわけがありません。今年、インサドンにも緑茶の店がありました。

木曜日のどらここんちクラスのキガタワさんに「高麗茶道」なるものがある、とお聞きしました。
今年윤동주の追悼会の時に同志社大学校内の彼の石碑にお茶を捧げるセレモニーを見て、振る舞いの美しさに感動。教えて下さる方を探していたのです。我がサークルでいつか高麗茶道でお茶会をやりたいなーって思ってます。
10月29日に京都で日韓交流会の一つとして高麗茶道のデモンストレーションがあるというので行って参りました。高麗茶道は「在日の文化」だと主宰の申雅子先生はおっしゃいます。本国の人からは賛否あるそうですが、どらここはそういう文化もあるべきだと思います。在日の人たち自ら復活させ、芸術として昇華させた「高麗茶道」。日本と韓国の人々が共にお茶を楽しむ一つの道であれば、、とどらここも楽しもうと思います。(お正座が苦手なので日本の茶道よりなじめるかも?)
高麗茶道+α
滋賀らしいコラボしませんか?
来年初めくらいかなぁ〜。滋賀で高麗茶道のお茶会をしていただく為に場所や様々な演出、企画をこれから考えます。どっかの会議室を借りる、で決定ー、というのもなんだかツマンナイ。
せっかくですから滋賀ならではの演出ができないかな、と思っています。
「こんなんどーお?」ってご意見などあればお気軽にどらここまで教えて下さいネ。→メールはこちら


お茶は日本のお抹茶と同じだけど「高麗抹茶」と書いてありましたナ。


韓国から持って来た、と申先生がおっしゃる유과といっしょにいただきました。
高麗茶道<高麗茶道主幹の申雅子先生のご紹介の文から抜粋>

韓国に茶文化があったのですか、とよく尋ねられるときがあります。
朝鮮半島にお茶が伝来したのは統一新羅時代の828年。入唐した使者が帰国の際に茶の種を持ち帰りました。日本には最澄と共に805年に唐から帰国した僧が種を持ち込んだとされており、その後朝鮮では高麗時代まで抹茶が伝わっていた事が確かめられています。朝鮮半島の茶文化は新羅から高麗へと引き継がれて行き、李朝朝の五百年の間、宮廷を中心に使節へのもてなしなど、宮中での茶文化が育まれました。このころ宋、元からも文化の影響を受けて世界最大の八萬大蔵経を板刻し、高麗翡色象厳青磁を生み出します。
「翡翠の緑」として世界的に高い評価を得ていた「高麗青磁」も李朝政権に交代してからは「李朝白磁」に取って代わられた事は広く知られている事です。韓国では1960年代の中頃から「韓国茶道」が見直され90年に入ってブームが起こります。お点前は地方によって相違はありますが、茶の精神(情・清・和)をもって一椀に茶を点てるには相当の年月がかかるようです。

HOW TO お茶の点て方、出し方
1) まず石製の窯の湯をひょうたんをくり抜いたひしゃくで椀に湯を注ぎ入れ茶せん(50センチ)で清めてから卓の上に置く
2) その茶碗に銀製の茶杓で高麗抹茶を入れ、ひょうたんのひしゃくで茶釜から茶をくみ、茶碗に注ぐ。
3) 長い茶せんで茶を点てる。点て終わると、お点前の斜め横にいる女性に手渡しをし、女性は台子の上に載せ一礼をして客の前に運びお辞儀をする。
お点前を受ける 客人は男性はあぐら、女性は右立て膝で座る。

HOW TO 礼の仕方
運ぶ女性は、上半身をまっすぐ立てたまま座り、立つ。
客人へお茶を出すときの挨拶も、首を曲げず上半身全体を傾けて行う。
礼儀の正しさは相手を思いやる気持ちの現れでもあるので思いを身体で表現するには内面からにじみ出る魂の磨きが必要となります。

茶道具
道具は水指は青磁、釜の下の風炉は石製。点前の卓の前には、蓮の花を描いた布を広げ、その脇に花を飾る。
「高麗茶道」ではカヤグムなどの音楽を奏でる中で茶を楽しむなど、作法も道具立ても派手さや華やかさが漂います。

新羅、高麗の頃は音楽を奏で、書画を鑑賞する文人が遊びの中で茶を楽しんだといわれています。遊びの中にもこころのもてなし、礼節マナーはこの時代になくてはならない必須科目のように思います。21世紀は文化、心の時代といわれていますが、そういう時代になる事を祈り文化芸術に精進して行きたいと願っております。

2005.10.29「千年の都・京都」における日韓文化交流会及び交歓会のパンフレットより抜粋編集。




申雅子先生のお弟子さんのお点前の

練習を見学に行きました。



まずは呼吸を整えて

日本の茶道同様細かい心遣いの連続


手渡しする所が日本の茶道と違いますね。

ふくさを持ち上げる時に茶せんにピリッと引っ掛けちゃうの。難しいんです。

日韓の茶道に通じた申先生。
指導に熱が入る

日本の茶せんに比べて「長い!」
その理由は?先生曰く
「日本のお茶と差別化するため」
特に機能的な理由ではないそうです。

エレガンドに決められなかったどらここだったが、帰りに辻利のソフトを食べて滋賀でのお茶会を企むのであった。。。
 
 
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