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２００７年１２月１６日 更新

ヤクルト・由規「新人王獲ります！」　恩師ら前に決意表明

新人王獲るぞ！　ヤクルトに入団した仙台育英・佐藤由規投手（１８）＝３年＝が１５日、仙台市若林区の焼肉店で行われた硬式野球部の３年生をおくる会に参加し、来季の最優秀新人賞獲得を高らかに宣言した。高田繁新監督（６２）率いる新生ヤクルト期待の新星。来年１月上旬に仙台を離れるＭＡＸ１５７キロ右腕は、仙台育英・佐々木順一朗監督（４８）ら野球部関係者と全部員から、激励のエールを受けた。

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３年生をおくる会恒例のあいさつ。佐藤由は指名されるやいなや、ヤクルトのハッピを着用し、高らかに決意表明だ。

「一生に一度しか獲れない新人王のタイトルを自分の手でつかみたいです！」

自分自身を奮い立たせる新人王獲得宣言だ。ヤクルト所属選手の最優秀新人賞獲得は、国鉄とサンケイ時代を含めると、２００５（平成１７）年の青木宣親外野手（２５）まで過去９人。ＭＡＸ１５７キロ右腕は、球団史上初となる高卒ルーキーでの新人王を目指す。

佐藤由は２年夏、３年春夏と３季連続で甲子園出場。約２年半の高校野球生活を「泣いてばかりの２年半でした。うれしい時も、悲しい時も泣きました。周りからは“泣き虫王子”といわれたこともあります」と笑顔で振り返った。

２年夏の宮城大会決勝の東北戦で、延長十五回０−０引き分け再試合の末に勝利。３年春の甲子園の常葉菊川（静岡）戦で左手甲亀裂骨折をものともせず、散発５安打２失点完投で１４三振を奪いながら、１−２で初戦敗退した。今夏の甲子園２回戦の智弁学園（奈良）戦では、高校生として甲子園最速の１５５キロ快速球をマーク。さまざまな思い出が脳裏をよぎった。

佐々木監督からは「プロに行っても素直さを忘れず、謙虚に頑張って下さい。そして最速・最高の投手になることに何の遠慮もなくつき進んで下さい。君を応援してくれる人はたくさんいます。期待しています」と色紙に書いてもらった激励の一文を読んでもらい、ヤクルトでの大活躍を誓う固い握手をかわした。

「プロになったら、うれし泣きをしたいです。大学で進学する人にいいたいです。自分は神宮で待っています！」

１、２年生計３３人が書いた寄せ書きには『新人王』『世界最速』『１６０キロ』などの言葉が重なった。周囲のあたたかな応援を背に、高田ヤクルトのゴールデンルーキーは“杜の都”から“神宮の杜”へ飛翔する。

（山口泰弘）

★敵は身内にあり！？　ライバルは加藤、増渕

佐藤由が来季のセ・リーグ新人王となるにはまずヤクルト内の競争に勝たなければならない。慶大から大学生・社会人ドラフト１巡目で入団した加藤はもちろん、今季序盤に先発ローテ入りした増渕も２９回１／３しか投げておらず、新人王の権利がある。他球団の新人では、第２回入札で３球団が競合した大学生・社会人ドラフト１巡目の広島・篠田や阪神・白仁田が有力候補。２年目以降の選手では、日本シリーズ第５戦で決勝の打点を挙げた中日・平田、二軍で１年間通して活躍した広島・前田健、一軍で２試合に先発した阪神・若竹らがいる。