2007年12月16日 13時8分更新
人の好みが違うたとえに使われる「タデ喰う虫も好きずき」の元になったヤナギタデが、福岡県の遠賀川流域で繁殖し、冬枯れの水辺を彩っています。
ヤナギタデが生えているのは、飯塚市や直方市を流れる遠賀川の水辺です。
花や茎が赤みを帯びているため、広く密集している所は赤く彩られています。
ヤナギタデは、高さが50センチぐらいで、葉が柳に似ていて、かむと辛みが口に広がることから、人の好みが違うたとえに使われる「タデ喰う虫も好きずき」の元になったと言われる植物です。
遠賀川の護岸は、コンクリートで造られる場所が多く、これまではあまり繁殖しませんでしたが、4年前の遠賀川の水害の復旧工事で、護岸が石垣に変わった所や砂のたまった場所では、ことしに入って、このヤナギタデが繁殖しています。遠賀川沿いを散歩のコースにしている人は、「これがたとえに使われる植物とは思わなかった」と話していました。
福岡市植物園は、「遠賀川の護岸がヤナギタデの生育に適した状態になったことが、繁殖の理由だと思う」と話しています。