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静岡・NHK取材用ヘリ墜落:「墜落20分前から異常」 整備士、証言始める
 ◇ロッド破断、「原因不明」に不安の声
 静岡市葵区でオールニッポンヘリコプター(ANH、東京都江東区)所属のNHK取材用ヘリが墜落した事故で、入院中の亀山幸代整備士(33)が「墜落の約20分前から機体に異常があった」などと証言を始めたことが12日分かった。機長の操作を機体後部の「テールローター」(後部回転翼)に伝える棒状部品「コントロールロッド」が破断していたことが判明しており、県警と国土交通省の鉄道・航空事故調査委員会は、飛行中に何らかの理由でロッドが破断した可能性が高いとみている。【田口雅士、望月和美、浜中慎哉】
 県警によると、全身打撲の重傷で入院中の亀山整備士の容体が回復。精神的ショックは大きい様子だが、「(飛行後)最初は異常はなかったが、墜落の約20分前(午前10時半ごろ)に機長がラダーの動きが悪いと言っていた。ヘリのマニュアルを見て直そうとしたが、駄目だった」などと証言を始めたという。
 また、墜落現場の北東約50キロの長泉町下土狩に住む無職、竹内欽二さん(74)は9日午前10時過ぎ、自宅から「普通のエンジン音の倍くらいのギュルギュルという大きな異常音をさせて飛んでいた」事故機に似た青いヘリを目撃しており、墜落よりかなり前に異常が起きていたとの証言と符合する。
 専門家によると、海外も含め、ロッドの破断は極めて珍しいという。前田弘・京大名誉教授(航空工学)は「金属製のロッドは簡単に破断する部品ではない。事故原因としては想定外だ」と話す。
 ANHによると、事故機と同型機のロッドは、飛行前には点検せず、飛行800時間ごとに目視で点検することになっている。事故機と同型列のヘリ3機を持つ首都圏の会社は、事故を受けてロッドを目視で点検した。しかし整備士は「今後は飛行前点検でもロッドを見るが、破断原因が分からないと対処のしようがない」と不安を口にする。
 この日の調査後、事故調の福田公爾調査官は「ロッドの破断面を詳しく見たが、破断原因は分からない。書類や気象の調査に加え、整備士からも話を聞きたい。1年以内に報告書をまとめたい」と話した。
 県警は同日、事故現場の遊水池に埋まっていた事故機を、別の大型ヘリでつり上げ、近くの空き地に移動させた。県警と事故調が調べた後、同日中にトラックで東京都内のヘリポートに移送した。今後の調査は事故調が行う。県警は13日、東京のANH本社やヘリの目的地だった伊丹空港などを、容疑者不詳で家宅捜索する方針だ。

12月13日 11時06分
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