静岡市の静岡ヘリポート近くの遊水池に9日、オールニッポンヘリコプター(東京都江東区)所有のヘリコプターが墜落し、2人が死傷した事故で、事故機は操縦席のペダルとテールローター(後部回転翼)をつなぐ部品が破断していたことが11日、国土交通省航空・鉄道事故調査委員会の調べでわかった。
事故調によると、破断していたのは、コントロール・ロッドと呼ばれる金属製の棒状部品。
操縦席のペダルとケーブルでつながっているため、破断するとペダルを踏んでも後部回転翼の羽根の角度を調整できず、機体の向きを変えられなくなるという。
後部回転翼の不具合は、「機体はくるくると回りながら墜落した」という目撃証言とも符合しており、事故調は同社から機体の整備状況を聞くなどして、部品の破断時期や原因を特定する方針。