「ミネアポリスの橋崩落　「飛行機が突っ込んだ」ような衝撃」の記事詳細

ミネアポリスの橋崩落　「飛行機が突っ込んだ」ような衝撃

08/02 13:55更新

■大リーグの試合観戦も事故に拍車

　【ニューヨーク＝長戸雅子】「飛行機が突っ込んだのかと思った」。米ミネソタ州ミネアポリスで１日発生した橋の崩落は、家路や近くの球場で行われた大リーグの試合に向かう車で混雑する高速道路で発生した。橋は根本から折れ曲がり、無残にひしゃげた姿をさらし、２００１年の米中枢同時テロの惨事を想起させる声も聞かれた。

　「橋は揺れ始めると、あっという間に落下した」。崩落当時、橋の上で車を運転していた男性は地元メディアにこう話した。
　男性のすぐ前ではサマースクールの遠足帰りのスクールバスが崩落事故に巻き込まれ、立ち往生していた。バスには５歳から１７歳の子供数十人が乗っていた。崩落の衝撃で顔を血まみれにした子供もおり、６０人が救急車などで病院に運ばれた。
　橋のそばでは、子供や友人を探す市民のすすり泣く姿も見られた。

　橋は１日２０万台が通行する地元交通の要衝。約２０メートルの高さから川に転落した。橋の近くのアパートに住む女性は「建物全体が揺れ、地面に衝撃が走った」と話し、崩落の規模の大きさを物語った。

　事故から約１時間後の午後７時１０分からは近くのメトロ・ドーム球場で米大リーグの地元チーム、ツインズの試合が予定されていた。橋を通る高速道路では多くのファンが球場に向かっていた。事故後、ツインズは翌２日の試合の延期を発表した。

　橋の上ではまた、大型トレーラーが炎上し、消防隊が消火作業に当たった。川に落ちた車からはドライバーらが自力で泳いで岸を目指す一方、多くの人が川の中の車に取り残され、救援隊が救出活動を急いだ。

　崩落の原因は明らかになっていないものの、１９６７年に建設された橋では改修工事が行われていた。工事の作業員１人が行方不明になっているという。

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