「日航機墜落から２２年、遺族らが慰霊登山」の記事詳細

日航機墜落から２２年、遺族らが慰霊登山

08/12 20:21更新

　■御巣鷹で空の安全願う

　５２０人が犠牲になった昭和６０年８月の日航ジャンボ機墜落事故から２２年を迎えた１２日、遺族らが墜落現場となった群馬県上野村の御巣鷹の尾根を目指し、早朝から慰霊登山を行った。ふもとの「慰霊の園」では追悼慰霊式が営まれ、墜落時間の午後６時５６分に、遺族や日航関係者らが黙祷（もくとう）をささげた。

　日航によると、８３家族３２６人の遺族らが御霊（みたま）の眠る尾根を目指して強い日差しが照りつける山道を登った。墓標の前に、故人が好きだったお酒やおもちゃを供え、墜落地点の「昇魂之碑」の前では、晴れ渡った空に向けてシャボン玉を飛ばした。

　宝塚歌劇団出身の女優、北原遥子（本名・吉田由美子）さん＝当時（２４）＝を事故で亡くした母親の公子さん（７３）＝横浜市栄区＝は墓標の前で「事故のことを忘れたことはない」と悲しみを新たにしていた。

　２年続けて慰霊登山を行った日航の西松遥社長は「事故の悲惨さを再認識し、改めて安全運航を誓った」と述べた。一連の慰霊行事には、ＪＲ福知山線脱線事故などの遺族も参加した。

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