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中華航空機炎上　計器表示は異常なし

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08/21 23:43更新

　■事故調、実況見分を開始

　那覇空港の中華航空機炎上事故で、事故機は出発から到着までエンジンの火災や大規模な燃料漏れなどの異常を示す計器表示がなかったことが２１日、国土交通省の調べで分かった。事故機の出発時から到着時の燃料の減り方も通常の範囲内だったことも判明。着陸して以降に何らかの原因でタンクから右翼の第２エンジンに燃料を供給する配管が損傷、短時間に大量の燃料が漏れ、エンジンの余熱で引火した疑いが濃厚になった。

　国交省航空・鉄道事故調査委員会は同日午前、沖縄県警と合同で実況見分を開始。タンクや配管部分を中心に詳しく調査し、燃料漏れの原因が整備不良やアクシデント、または構造的問題か調べる。しかし機体の損傷が激しく、解明には多くの時間を要する見込みだ。

　炎上した中華航空１２０便ボーイング７３７－８００型（乗員乗客１６５人）は２０日午前１０時２７分、那覇空港に着陸。誘導路を通り同３２分、国際線用の４１番スポットに停止後、火災が発生した。

　台北を出発した際、約７９２０キロあった燃料は那覇着陸時に４７１７キロに減っていたが、これは「通常の減り方」（国交省幹部）で、飛行中に燃料漏れが起きた可能性は低いとみられる。

　また、事故調や中華航空が機長らから聞き取り調査した結果、地上の整備士が右翼の燃料漏れに気付いた際もエンジンの異常を示す計器の反応はなかったという。

　事故機は左右主翼にそれぞれエンジンがあり、主翼と胴体中央部に燃料タンクがある。エンジンの温度センサーが高温になると、操縦室の表示盤に警告が表示されるシステムになっていた。

　事故調はすでにフライトレコーダー（飛行記録装置）を回収。２１日にもボイスレコーダー（音声記録装置）を回収し、機器の動作状況などを解析するとともに、調査官らは操縦席など機体内部の調査も行う。

　また、台湾の調査機関も現地入りしており、実況見分に立ち会うという。米国の事故調に当たる米運輸安全委員会（ＮＴＳＢ）も近く来日する見通し。

　一方、機体メーカーの米ボーイング社は、製造ミスはないとの見解を世界の航空会社に通知した。

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