家族問題に詳しい評論家池内ひろ美さん(46)をインターネット掲示板の書き込みで脅し、講演を中止させたとして脅迫と威力業務妨害の罪に問われた会社員小林一美被告(45)に、東京地裁(石井俊和裁判官)は14日、懲役1年、執行猶予4年(求刑懲役1年6月)の判決を言い渡した。

 検察側は論告で「書き込みは匿名の掲示板を利用した殺人、放火の犯行予告。被害者らに恐怖心を生じさせた」と指摘。弁護側は「池内さんの言動への批判が掲示板で広がっているのを知り、被告自身も池内さんに疑問を抱き書き込みをした。危害を加える意味はなかった」と無罪を主張していた。

 判決によると、小林被告は昨年12月20日未明、自宅のパソコンからネット掲示板「2ちゃんねる」に「教室に灯油をぶちまき 火を付ければ あっさり終了」「文化センター血の海になりますよ」などと記載。名古屋市内の文化センターで同日午後、講演を予定していた池内さんを脅し、講演を中止させた。